「私は祈り、泣いた」モウリーニョが教え子エリクセンの悲劇に涙。「間違った理由で人を団結させた」

2021年06月14日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「神がサッカーを見ていたと感じた」

トッテナム時代にエリクセン(右)を指導したモウリーニョ(左)。 (C)Getty Images

 個人的に知らない人でも、計り知れない衝撃を受けた。一緒に仕事をした人物なら、なおさらだ。

 6月12日に行われたEURO2020のデンマーク対フィンランドで、デンマーク代表のクリスティアン・エリクセンが試合中に心停止で倒れたことは、世界に大きなショックを与えた。

 幸いにもエリクセンは意識を回復し、話もできたとのことだが、とりわけ彼を直接知る人たちは胸を痛めたことだろう。トッテナムで指導したジョゼ・モウリーニョは、涙を流したと明かしている。

 モウリーニョは、英『talkSPORT』で「あの瞬間、神がサッカーを見ていたと信じている。すべてが一緒になり、クリスティアンをわれわれや家族と一緒にいさせてくれた。生かしてくれた」と話した。

「サッカーよりもずっと大事なことだ。だが同時に、サッカーの良い価値も示されたと思う。愛情や連帯、家族精神だ。彼の家族だけじゃない。フットボールファミリーだ。サッカーは人を団結させる」
 
 モウリーニョは「昨日、わたしは祈った。泣いた。だが、どれだけ多くの世界の人々が同じだっただろうか。そういう人はたくさんいると思う。サッカーは人を団結させられるからだ」と続けている。

「昨日、サッカーは間違った理由で人を団結させた。最終的には、クリスティアンが生きていることを、われわれは祝福できる」

 デンマーク代表のチームメートからは、エリクセンに関して良い言葉を聞いたという。「もちろん、彼とは話していない」としたうえで、こう続けている。

「でも今朝、(ピエール=エミル・)ホイビェアと話したよ。クリスティアンに関して彼はとてもポジティブだった。それは朗報だ。祝福すべきときだと思う」

 健康は何よりも大切だ。今はただ、エリクセンが最悪の事態を免れたことに安堵するばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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