「ベースは確実にレベルアップ」長友佑都が見た森保ジャパン。本田&香川時代との違いは…

2021年06月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「内に秘めた燃えたぎるモノは感じている」

歴代2位となる国際Aマッチ125試合の出場を誇る長友。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 6月最後の代表戦となるキルギスとの一戦を前に、オンライン取材に応じた長友佑都は、激化するポジション争いに「僕自身も危機感もあるし、気を引き締めないといけない」と明かした。

 今回の招集メンバーではフィールドプレーヤー最年長の34歳の長友は、トレーニングでも積極的に自身の経験をアドバイスする姿も見せ、追加招集のオナイウ阿道をはじめ、「いろんな選手がコミュニケーションを取りに来る」と"可愛い後輩たち"の姿勢も歓迎し、こう明かした。

「長友オッサンだから、話が合わないから、歳が離れているから、と気を使って話を聞きに来ないのではなく、吸収しよう、成長しようという貪欲な意識が伝わって、僕自身もうれしいです」

 現在の森保ジャパンについては「ベースはかなり上がっていると思う。U-24も見ていてかなり強い」として、「10年以上、日本代表にいさせてもらっているが、近年稀に見るほどの競争」になっているという。

 長友は、「これから最終予選になるとかなり高いレベルの競争になる。本当にサバイバル。中盤や前は非常にレベルが高い。さらにみんな調子も良い。僕自身も危機感もある」と気を引き締めた。

 その一方で、本田圭佑や香川真司ら同世代の選手たちがいた代表と比較し、「僕らの世代はキャラも濃かったし、クセの強い選手も多かった。ケンカになる事もありましたが、その時と比べるともっとギラギラしていても良い」と今以上の競争を求めている。
 
 それと同時に、今の選手たちにも違った魅力と良さがあるという。

「結局、良い選手が揃っていてもブラジル・ワールドカップでは負けています。ノッている時は良いですけど、負けている時にエゴが強い選手が多いとチームは難しくなる。それは何が良いのかというのは言い切れない」とし、現在のメンバーには、「南野や(鎌田)大地、(伊東)純也だったり、すごく内に秘めた燃えたぎるモノは感じている。表現はしないけど、内に秘めている」ため、全然心配していないという。

「彼らはエゴを出すだけではなくて、しっかりチームのために走って貢献している。そういう今のチームは、非常に良い状態で、良い雰囲気で強いチームになってきていると感じています」

 以前と一番違いを感じたのはメンタリティの部分だという。

「ベースとしては確実にレベルアップしていると感じます。もちろん、強い相手とやっていないので、比べられない部分はあります。でも、チームのみんなの、今何をしないといけないのかという意識、インテンシティや、ボールを奪い返す意識というのは、相当なレベルで上がっていると思うし、浸透していると思う」

 今までは格下の相手との戦いで「相手のレベルにテンションを合わせてしまうという、メンタル的な弱さもあった」と反省。ミャンマー戦やタジキスタン戦で攻撃の手を緩めず二桁得点を奪った現状も踏まえて、「格下とも、セルビアともベースとしては変わらずやれているので、今のチームが良いチーム、強いチームだとここ数年比べても僕自身は思っています」と日本代表が向かっている方向に手応えを感じたという。

 長友も太鼓判を押す森保ジャパンは、15日にキルギス戦を行なう。最終予選を前に、最後の試合でも戦い抜く姿勢を見せられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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