ESL未脱退組に対するUEFA・FIFAの“報復措置”にストップ! マドリー、バルサ、ユーベは処分回避も?

2021年06月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

来季CLから締め出すなどの処分手続きに入った矢先に…

UEFAのチェフェリン会長(左)とFIFAのインファンティーノ会長(右)にとっては思わぬ横やりか…。 (C)Getty Images

 欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンダ―・チェフェリン会長は、欧州スーパーリーグ(ESL)構想に参加を表明した12クラブのうち、正式に脱退を表明した9クラブに対しては、罰金や寄付などの処分を下す方針を発表した。

 また、いまだに正式に脱退を表明していないレアル・マドリー、バルセロナ、ユベントスに対しては、より厳しい処分を下し、来シーズンのチャンピオンズ・リーグからも除外するなどの強硬手段も辞さない姿勢を見せていた。

 だが、実際にはそうした処分は下されない可能性が残っているようだ。

 現地時間6月8日、スペインのラジオ局『Cadena Ser』によると、UEFAおよび国際サッカー連盟(FIFA)が3クラブに対する懲戒処分手続きを開始した後に、「両組織に対する司法管轄権を保持するスイスの法務省から、懲戒処分を取らず、裁判所の結論を待つようにという公式な通達を受け取った」という。
 
 そもそも、4月20日の時点でマドリードの裁判所は、「UEFAとFIFAがESLプロジェクトの開始を阻止することは許されない」という判決を下しているという。その後、同裁判所から、EUの競争規則違反に対する資料などをEU司法裁判所に提出。判決を待っている状態のようだ。

 争点となるのは、「UEFAとFIFAがテレビ放映権の管理と大会の開催に関して支配的な立場を乱用している」など、同組織の独占的な行動が認められるかどうか。現時点でその見解はUEFA、FIFAにとっては「予想外」な方向に傾いているようだ。

 現地の報道では、3クラブに対する処分は、EURO2020が開幕する前に決定するものと見られていた。だが、今後は裁判所の判決が出た後、処分の可否や、来シーズンのCLに参加できるか否かが決まると見られる。R・マドリー、バルサ、ユーベはいずれも来季CL出場権を獲得しており、今後の動向が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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