【WEリーグPSM】大宮V、東京NBが2勝目! 参入組のS広島Rは昨季女王・浦和Lと2-2ドロー

2021年05月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

大宮VENTUSが虎の子の1点を守り切りPSM2勝目

S広島Rは昨季女王の浦和Lを相手に2-2のドローに持ち込んだ。写真:徳原隆元

 5月29日・30日、WEリーグのプレシーズンマッチが4試合開催された。

 29日には昨季なでしこリーグ1部8位のノジマステラ神奈川相模原が、今季からスタートした大宮アルディージャVENTUSを、相模原ギオンスタジアムに迎えた。

 N相模原は、ここまでプレシーズンマッチで3連敗。この最終戦は、「結果にこだわって試合をしよう」と、試合前のミーティングでも話し合われていたという。北野誠監督は1,2戦目で大量失点した守備にテコ入れを行ない、局面ごとにフォーメーションを使い分ける対応を指示。その甲斐あって、なでしこジャパンの脇阪麗奈と、石田千尋を中心にした守備ブロックそのものは、一定以上に機能していた。

 しかし、大宮Vは手ごわいN相模原の中央を避けて、中央の構成力で戦うのではなく、その網の外から攻撃の起点を見出した。とりわけ動きが目立ったのは、今季から大宮へ活躍の場を求めた坂井優紀と井上綾香の2トップが、最終ラインの裏を脅かす。坂井がターゲット役になり、その裏への走り抜けを井上が狙う。このコンビネーションが、N相模原の最終ラインへ圧力をかける。

 また、前節から復帰した仲田歩夢と鮫島彩の左サイドだ。うまくスペースを突きながら、ボールを前へ運んで、そこから効果的なボールを送り込む。坂井優紀と井上綾香のふたりも汗を惜しまぬ動きでボールを引き出す。そして、32分、外とラインの裏を意識させて生まれた間隙を突き、タテに入ったクサビのボールを受けた井上が、移籍後初ゴール。主導権を確たるものにした。

 N相模原は23分、先発したGK・池尻凪沙が、相手選手との接触プレーで負傷退場(久野吹雪と交代)。失点シーンで接触プレーのあった脇阪も、そのまま西郡茉優と交代を余儀なくされるなど、ツキにも見放された。強い風が吹く気象条件もあってビルドアップがうまくいかず、奪ったボールを攻撃に結びつけられず、防戦一方の展開になってしまう。

 北野監督によれば、大宮の攻撃力ある左サイドを逆に突くことで、全体を受け身に回す狙いもあったというが、その片鱗を感じたのは、後半なかばから。62分の4枚同時交代をきっかけに、疲労の色が出始めた大宮Vに、これまでやられていたサイドから反撃を試みたが、ゴールにはつながらなかった。
 
 結局、アウェーの大宮Vが虎の子の1点を守り切り、プレシーズンマッチ2勝目を収めた。

 29日は、フクダ電子アリーナでジェフユナイテッド市原・千葉レディースとマイナビ仙台レディース、浦和駒場スタジアムで三菱重工浦和レッズレディースとサンフレッチェ広島レジーナが対戦。

 ジェフLとマイ仙台のゲームは、白木星、矢形海優のゴールでリードを奪ったマイ仙台が、ジェフLを南野亜里沙の1点に抑えて勝利。浦和Lと広島Rのゲームは、今季デビューの広島Rが、昨季の女王に一度は逆転を許しながら、立花葉のゴールで2対2のドローに持ち込み、勢いを感じさせている。
 

次ページ東京NBは新潟Lに初黒星をつける。岩清水のボランチ起用も

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事