「CLよりリーガ優勝の方が難しい」アトレティコV戦士サビッチが偉業を語る! 小国出身ならではの苦悩も吐露

2021年05月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「メディアからは『誰も信じていない』と言われ続け…」

サビッチは主軸として、アトレティコのリーグ制覇に大きく貢献した。(C)Getty Images

 アトレティコ・マドリーのステファン・サビッチが、母国紙『Vijesti』のインタビューに応じ、今シーズンのリーガ制覇などについて語った。スペイン紙『AS』が伝えた。

 現在30歳のモンテネグロ代表DFは、今季途中まで日本代表FW浅野拓磨がプレーしていたパルチザンから2011-12シーズンにマンチェスター・シティに加入し、その年にプレミアリーグ制覇を経験。フィオレンティーナを経て、アトレティコには15-16シーズンから加わった。

 以降、自慢の守備力でコンスタントに出場を重ね、加入6年目の今季は、キャリアハイのリーグ戦33試合に先発。リーグ最少失点の堅守を支え、チームの7年ぶりのラ・リーガ制覇に大きく貢献した。

 そんなサビッチは、リーグ優勝について、自分なりの解釈を語っている。

「僕にとっては、チャンピオンズ・リーグ優勝よりも大きな偉業だ。何度も言っているが、こっちの方が勝つことが難しいと思う。38試合を終え、バルセロナやレアル・マドリーよりも、優っているという事実をまだ認識できてないよ。偉業だ。

 自分がやっていることを評価してくれる時代が来ると信じていた。これからも僕は前に進み続けるよ」
 
 アトレティコは、一時はトップを独走しながら失速し、バルサとマドリーに追い上げられたものの、最後までなんとか首位の座を死守。ラスト2試合もともに先制を許しながら、いずれもルイス・スアレスの勝ち越しゴールで逆転という、苦しい試合が続いた。そうした神経をすり減らす日々に、追い打ちをかけるかのような外部からの"騒音"は重荷になっていたようだ。

「2月にはスランプに陥ったが、非常にタフで異常なシーズンであり、状況的にも不確実性に満ちていることは分かっていた。私たちは、大きなプレッシャーの中でも、あきらめず、何事にも動じなかったんだ。ただ、トップレベルのライバルチームが2つあり、メディアからは『対応できない』『誰も信じていない』と言われ続けたことは、負担になっていたよ」

 また、サビッチは、ワールドカップやEUROの出場経験がない小国出身である自身が、大国のトップクラブでプレーする難しさも語っている。

「アトレティコは、僕を家族の一員として迎えてくれた。今シーズンにチームの重要な役割を果たし、このような形で貢献できたことをとても嬉しく、誇りに思っている。ただ、ここまで来るのは簡単ではなかった。小さな国から来た選手がステータスを求めて戦うのは簡単なことではないんだ。一生懸命ハードワークして、自分自身を証明しなければならない。たぶん他の人よりもね」

 サビッチは優勝を決めた最終節のバジャドリー戦は、警告の累積により出場停止に。経験豊富なベテランとっても、「プレーしていた時よりも10倍ハード」だったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】現地番記者が選ぶ「過去20年のA・マドリー・レジェンドTOP10」を厳選ショットで振り返り!
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事