2度のVARチェックで前半のアディショナルタイムは10分…混乱のゲームで札幌が柏を2-1で下す!

2021年05月29日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

札幌がCKの流れから2ゴールを奪う

先制点を決めた札幌の小柏(35番/写真中央)。チームの勝利に貢献した。写真:滝川敏之

 J1リーグの柏レイソル対北海道コンサドーレ札幌が5月29日、三協フロンテア柏スタジアムで行なわれ、アウェーの札幌が2-1で勝利した。

 両チームのフォーメーションは柏が3-5-2で札幌が3-4-2-1。ホームチームが前節の4バックから布陣変更し、ミラーゲームに持ち込んだ。

 自然と立ち上がりは柏が受けに回り、守備時はウイングバックを下げて5バックを築く。ポゼッションで攻めてくる札幌に対し、低い位置でブロックを作って構えた。

 一方で札幌は地道に相手を揺さぶり、14分にはジェイのポストに反応した小柏剛がチャンスを掴む。しかしシュートを力んでしまい、大きく枠を外した。

 だが札幌はしぶとい攻撃が実を結ぶ。19分、CKの流れから青木亮太が左サイドを抜けだしクロスを上げると、最後はゴール前で小柏が合わせてネットを揺らした。

 給水タイムを終えると、防戦一方だった柏は4-2-3-1にシステム変更。するとその後、右サイドを抜け出した高橋峻希が青木に倒され、VARチェックのすえにPKを獲得。35分、これをクリスティアーノが決め、同点にした。
 
 同点に追いつかれた札幌は、すぐ勝ち越しに成功する。またしてもCKの流れから、今度は岡村大八がこぼれ球を拾い、そのままシュートを放つ。ボールは相手DFの足に当たってコースが変わり、ネットに吸い込まれた。なお、一度はオフサイドの判定を受けたものの、こちらもVARチェックのすえに得点が認められている。

 ちなみに、混乱含みの2度のVARチェックで時間を要し、前半のアディショナルタイムは10分だった。

 後半に入ると柏は、アンジェロッティと三原雅俊に代えて、細谷真大と江坂任を投入。この交代が奏功して前線に起点が生まれ、攻める時間が増えた。

 対する札幌もボールを持てば、チャンスを作る。65分、駒井善成とジェイのコンビネーションで左サイドを崩し、3人目の動き出しで青木が抜け出す。しかしフィニッシュでは、シュートをゴール右に外してしまった。

 その後は、ホームの柏が神谷優太やヒシャルジソンを投入して、攻勢を強める。セットプレーも獲得しながら相手ゴール前まで迫ったが、得点には至らなかった。

 結局、両チームともにゴールは生まれず、試合はそのままタイムアップ。2-1で勝利した札幌が、敵地で勝点3を手にした。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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