【ACL展望】「日本人は戦えない」のコメントに発奮する柏が、球際とパスワークで水原の守備を破れるか?

2015年05月18日 小田智史(サッカーダイジェスト)

鍵はキャプテン大谷のコンディションがどこまで回復しているか?

グループステージは安定した戦いぶりで1位通過。韓国王者の全北現代にも1勝1分けと上回った。(C) SOCCER DIGEST

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は5月19日・20日に決勝トーナメント1回戦が行なわれる。日本勢は、19日に柏が水原三星と、20日にG大阪がFCソウルと対戦。図らずも日韓対決となったが、果たして日本チームのコンディションと勝利へのポイントとはいかなるものか。『サッカーダイジェスト』担当記者が、敵地で行なわれる第1戦を展望する。

【ACL PHOTOハイライト】柏 3-2 全北現代
 
ACL決勝トーナメント1回戦
水原三星ブルーウィングス 柏レイソル
5月19日(火)/19:30/水原ワールドカップスタジアム
 
ポイント1)敵地での第1戦に向けたチームの状態、雰囲気は?
 
 直近のJリーグ第1ステージ・12節の湘南戦では、持ち味を出しながらも引き分けに終わり、リーグ戦では3試合勝利から遠ざかっている。ただ、リーグ戦を疎かにしているわけではないが、湘南戦でレアンドロとキム・チャンスをベンチスタートに回すなど、ACLに照準を絞っている感は強い。
 
 幸い、湘南戦をミッドウィーク開催にずらしたことで、グループステージ時の強行日程に比べれば多少ゆとりがあり、工藤も「コンディションは良いし、選手としてもやりやすさを感じている」と語る。
 
 チーム全体には、ACLの先にあるクラブワールドカップへの熱い想いが漲っており、「ラウンド16は通過点、負けるわけにはいかない」(工藤)。ACL王者としてクラブワールドカップに出場するという"ゴール"に向かって、チームの士気は高い。
 
ポイント2)怪我人や出場停止などの懸念材料は?
 
「疲労性、筋肉系のトラブル」(吉田監督)で山形戦、湘南戦と欠場したキャプテン大谷のコンディションがどこまで回復しているか。仮にスタメンに名を連ねたとしても、100パーセントを望むのは難しいかもしれない。ベテランの栗澤のほか、秋野や小林といった若手ら代役となる選手のプレーも重要なファクターとなる。
 
 また、3節以降フル出場を続けるエドゥアルドも、湘南戦で右肩と右脇腹を負傷。増嶋の離脱(左膝前十字靭帯損傷)でCBの層は薄く、フィジカル面で強みのある韓国勢との対戦では少々不安視されるところだ。

次ページチョン・テセのコメントに発奮した背景を踏まえれば、球際での戦いがポイントに。

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