無敗の相馬アントラーズ、「目の前にあるゲームを勝ちに行く」ための“準備”に抜かりなし

2021年05月19日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「次に向けて修正して、同じことが起きないように」

札幌戦に向け、相馬監督は「その時にできるものをすべて出して」と意気込む。(C)KASHIMA ANTLERS

 連戦が続いているが、チームは安定した戦いを見せている。

 4月中旬にザーゴ前監督が解任され、相馬直樹新体制となって以降、鹿島アントラーズは公式戦9試合を消化し、一度もまだ負けていない。リーグ戦では目下4連勝中の5勝1分、ルヴァンカップでは1勝2分。中2日、中3日で試合をこなしながらも、逞しく戦い抜いている。

 ルヴァンカップのグループステージ第6節の北海道コンサドーレ札幌戦を翌日に控えた5月18日、オンラインでの取材に応じた相馬監督は、好調の要因についてこう語る。

「本当に、選手たちもそうですし、スタッフも含めて、良い準備をしてくれていることで、いざピッチに立った時、スタートから我々が優位な時間を作れているのかなと思います。

 それが結果に結びつくか、すべてそうなるわけではありませんが、ただ今は少し、我々に流れがあるというか、そういったところも含めてのことだと思っています。目の前のゲームに向けて、本当にしっかりと準備をしてくれていると思っています」

 その"準備"には、直近のゲーム、5-3で勝利したリーグの横浜F・マリノス戦での修正も含まれている。5得点と攻撃陣が躍動した一方で、3失点は現体制となって初。スタンディングでは上位につける相手に痛快な完勝を収めたといえども、堅実な守備を強みとする相馬アントラーズにとっては看過できないはずだ。

「映像で共有した部分は当然、あります。そのなかで、2点目、3点目はセットプレーからで、やらなくてもよかった失点でもあったとは思っています。そこのところも共有して、ここはこうすべきだった、というところも含め、同じことが次、起きないようにと。

 3点目に関しては、ベンチワークとして失点を招いてしまった部分も少しあったと思っています。その点も選手たちと共有して、こちらのミスがあったということも共有して、全体でまた、次に向けて修正して、同じことが起きないようにという話はしています」
 
 先述したとおり、まだ連戦の真っただ中にある。短期間の中で、できる限りの準備をして「目の前にあるゲームを勝ちに行く」ことに注力する。

「その時にできるものをすべて出して、というところになると思っています。連戦がずっと続いていて、その中で時間が短いですけど、またスタートからエネルギーを発揮できるような準備を、やれることをしていきたい」

 19日の敵地での札幌戦は、グループの首位通過をかけた重要な一戦になる。その後はいずれもリーグ戦で、中2日でサガン鳥栖戦、中3日でセレッソ大阪戦、そして中3日で昨季王者の川崎フロンターレ戦が控えている。

 タイトな日程で難敵との戦いが続く。タイトル奪還を期す鹿島にとり、ここがひとつの踏ん張り時となる。まずは札幌戦で、さらに勢いをつけられるような勝利を手にしたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)

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