豪快弾で歓喜をもたらしたユーリ・ティーレマンスが、意外な裏話を披露した。

　現地時間５月15日に聖地ウェンブリーで開催されたFAカップ決勝で、レスターはチェルシーと対戦。互いに惜しい場面も作りながらも、スコアが動かないじりじりとした展開のなか、ようやく均衡を破ったのは63分だった。

　敵陣でのパスカットからゴール前中央でパスを受けたティーレマンスは、ツータッチでボールを前に運ぶと、迷わず右足を一閃。矢のような強烈なシュートをゴール左隅に突き刺した。

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　結局、このベルギー代表MFが挙げた虎の子の１点を守り切ったレスターが、見事にFAカップ初制覇を達成。奇跡のプレミアリーグ戴冠以来、５年ぶりのタイトル獲得となった。

　試合後、英紙『Daily Mail』が「歴史上最高の決勝点のひとつ」と大絶賛したゴールを奪ったヒーローはインタビューに対応。喜びの声とともに、久々にスタジアムへ詰めかけたサポーターをはじめ、多くのファンに感謝の言葉を伝えている。
 

「とてもいい気分だ、アメージングだよ。ゴールを決めてチームの勝利に貢献できたことを本当に嬉しく思う。本当にタイトな試合だったが、決勝であのようなゴールを決めることができて、本当に良かった。

　また、ファンのみんなに今日来てもらったことは、本当に特別だった。みんなに今日の出来事を味わってほしい。１年間ずっとホームで応援してくれたファンのみんなにも感謝している」

　さらに、今月７日に誕生日を迎えたばかりの24歳は、友人からメールである"指令"を受けていたと茶目っ気たっぷりに明かした。

「今日は、上隅を狙えというメッセージをもらっていたから、それを実行したんだ」

　過去４度FAカップの決勝を戦い、その全てで涙を飲んでいたレスター。最後に敗れてから52年、若き司令塔の痛快な一発で、負の歴史にようやく終止符を打った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部