元神戸のビジャが“選手発掘プロジェクト”を開催。日本人のスペインでのプロ契約をサポート

2021年05月02日 サッカーダイジェスト編集部

「日本人選手達の技術力、献身性、走力の全体的な高さは、間違いなく高い」

元神戸のビジャ。スペインへのプロサッカー選手挑戦プログラムを行なっている。(C)SOCCER DIGEST

 J1の神戸でも活躍し、2020年元日の天皇杯決勝で現役を引退した元スペイン代表FWのダビド・ビジャが、自ら率いるDV7グループを通じて、スペインへのプロサッカー選手挑戦プログラム"Road to Spain"の選手募集を始めたことを発表した。

"Road to Spain"とは、国内トライアウトによる審査で選抜された選手たちが、世界5大リーグのひとつスペインに渡って実力を証明し、クラブとの正式契約を目指す、本気の海外挑戦プロジェクトのこと。

 昨年の第一期生では、合格生二名がスペインに渡り、四部リーグ所属のUD Llaneraと契約。ステップアップに向けた充実のシーズンを送っているという。
 具体的には国内で2日間のトライアウトを実施し、ビジャらスペインサッカーに精通する審査員の目で、スペインへの挑戦者を選抜。

 選抜された選手たちは、DV7グループがスペインに持つ広範なネットワークとサポートのもと、それぞれの合格生にとって最も適切と考えられるクラブに合流。ビジャ本人による定期的なチェック、コーチングのもと、2022年シーズンのプレシーズントレーニングに練習生として参加することができる。

 そしてプレシーズントレーニング、練習試合などを通じて、現地での評価を通して、正式契約を勝ち取ることを目指す。


■ダビド・ビジャ氏のコメント
「日本人選手達の技術力、献身性、走力の全体的な高さは、間違いなく高い。これは私が日本で過ごし、選手としてプレーしたことで発見しました。私たちが選んだ選手の未来を信じて、考えうるベストな環境を提供することで、一人でも多くの日本人選手のスペインでの飛躍を実現したいと願っています」

■当プログラムの意義
ヨーロッパ、特にスペインで活躍できるサッカー選手になるためには、語学や文化の面のみならず、サッカーのスタイルや、ポジション毎に求められる考え方などへの適応が求められ、スペイン国外でプレーしてきた選手がいきなり活躍できるほど簡単ではありません。

これまでの日本サッカー界での「常識」においては、スペインでのプレーは、日本国内リーグで代表クラスの実績を残してから、または、ベルギー・オランダなどの外国人枠が比較的多い、ヨーロッパ小国でのリーグで実績を残してから、と認識されてきました。

これに対して、DV7グループでは、未来のある選手にご提案できるのは、スペインの下部カテゴリーから上がって、ラ・リーガで活躍するという夢を実現しようというルートです。

特に、外国人選手として将来スペインのトップリーグを目指すには、まずはスペイン国内下部リーグでスタート。そこからのステップアップ。という道が、特にこの国のリーグでは有効なのではないかと、私たちは考えています。
また、私たちはこのプログラムを、人材育成プロジェクトという面からも捉え、取り組んでいきます。ビジャ自身が今回のプロジェクトでは、積極的に挑戦者の日本人選手にコーチング、アドバイスを行ってゆく予定です。

■ビジャの想い
世界のサッカーの頂点にのぼり詰めたダビド・ビジャが、選手としてのキャリアを締めくくった日本で発見したのは、日本サッカーのポテンシャル、そして、可能性に溢れた多くの若手日本選手達でした。
若き日の自分のように、たとえはじめは無名の選手だったとしても、ステップアップを重ねて、ラ・リーガのトップクラブの一員となる選手が、いつか日本から出てくるに違いない。そのためのプロジェクトをスタートしたい。彼は、そんな想いを強く持ち、スパイクを脱いだのです。

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構成●サッカーダイジェスト編集部
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