2-0勝利で今季2度目の3連勝!鳥栖はシュート2本に抑えられた徳島戦前半からいかに立て直したのか

2021年05月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

守護神・朴一圭は「持たせているという感覚でやれていました」

徳島戦での“我慢比べ”に勝利した鳥栖。GKから繋いでくる相手の戦いを見て参考になったと語る朴。写真:徳原隆元

[J1リーグ12節]鳥栖2-0徳島/5月1日(土)/駅前不動産スタジアム

 サガン鳥栖は、ホームに徳島ヴォルティスを迎え、後半の山下敬大、仙頭啓矢のゴールで2-0と完勝した。

 これで今季2度目の3連勝。昨季の勝利数を超える8勝目を挙げ、13試合を消化した現在、勝点26で暫定ながら3位に位置する。昨季13位と苦しんだ鳥栖はなぜ勝てるようになったのか。

 試合後に金明輝監督は、「難しい90分だったと思います。徳島さんがしっかりとオーガナイズされていて、僕らのプレッシングに対して適切なポジションを取ってきた。我慢比べというか、しっかりとワンチャンスを逃さないように。ミスも多かったですが、しっかりと0に抑えられたことが全てだったと思います」と振り返る。

 指揮官の言葉通り、前半は徳島にボールポゼッションで圧倒され、2度のシュートチャンスを作り出すのがやっとという"我慢比べ"の展開だった。

【動画】我慢比べを制して後半2得点!徳島戦のハイライトをチェック!
 しかし守護神の朴一圭はそんな拮抗した展開にも動じていなかったという。

「自分はストレスを感じていなかったんですが、中にはストレスを感じている選手もいたんじゃないかなと思います」として、相手にボールを握られているのではなく、ボールを持たせているという感覚が重要だという。

「ハーフタイムのタイミングで監督からそういう指示が出たというか、そういう(相手にやられているという)マインドにならないような言葉が入りました。多分、全体として半分以上の選手が『ちょっとイヤだな』という気持ちがあったと思いますけど、自分自身は特に感じていませんでした。後ろで回されているぶんには怖さはなかったですし、持たせているという感覚でやれていました」

 このチーム内の意思統一の成果か、山下の55分の先制弾が決まったこともあり、その後は得点を目指してやや攻め急ぎも見られた徳島を手玉に取り、中盤でのプレスがことごとく成功。相手にシュートを許さず、セットプレーからの仙頭の追加点で勝負を決めた。

 苦しい時間帯に点を決めてくれる、日替わりのヒーローが登場している攻撃陣の奮闘も欠かせないが、前線からのハードワークともに、戦術、意識が統一されたチームとしての一体感こそが今の好調を支える一番の要因かもしれない。

 J1初ゴールを決め、この日のヒーローとなった仙頭の口からも充実ぶりが窺える。
「僕たちは今年優勝を狙っています。それをしっかりと達成するためには、目の前の1試合1試合に集中して勝っていくことが必要だと思います。これから暑い夏もやってくるので、サポーターの皆さんの応援が力になっているので、全員で戦っていきましょう」

 まだシーズンの3分の1を終えたばかりだが、今季の鳥栖にはそう簡単には崩れない強さが垣間見える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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