急転直下の展開!“兵役逃れ”の元韓国代表FWがフランス帰化を決断! 仏誌は「言葉の問題が最大の障壁」と報じる

2021年05月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「5年間滞在」の条件が満たされるのは来年夏

リオ五輪にOA枠で出場したソク・ヒョンジュン。メダル獲得はならず、兵役免除の特権は得られなかった。(C)Getty Images

 韓国当局による異例の呼びかけから3日、事態が急展開をみせた。

 渦中の主人公は、現在フランス・リーグ2部のトロワに籍を置く元韓国代表FW、ソク・ヒョンジュンだ。地元の高校を卒業してからずっと欧州を舞台に活躍してきたストライカーが、今回取り沙汰されているのが"兵役忌避"の問題である。

 ご存じの通り、韓国には兵役義務が存在する。成人男性は28歳になるまでに兵役に就かなければならず、ソク・ヒョンジュンは満28歳だった昨年4月1日までに帰国して義務を果たす必要があった。しかし同選手はこれを無視し、フランスから一歩も出ない決断をする。業を煮やしたのが兵役を管轄する兵務庁。義務不履行の違反者と見なし、昨年末に「兵役義務忌避者リスト」の256名にソク・ヒョンジュンの名を掲載したのである。

 それでも一向に反応しなかったため、ついに今年4月28日、チョン・ソクファン庁長がみずから口を開いて勧告。「(ソク・ヒョンジュンは)ただちに帰国して義務を果たすべきだと考える。すでに兵役法に基づいて、旅券(パスポート)は無効となった」と明かした。

 まだ現時点であれば帰国後に刑罰を受けたのち、兵役に従事すればOKだとの見解を示した。その一方で、パスポートが無効である以上、フランス政府から新たな労働ビザが認可される可能性は低い、このままでは不法滞在者になると脅しもかけたのである。
 
 フランスでもちょっとした話題となるなか、ソク・ヒョンジュンの意向を伝えたのが、トロワの地元雑誌である『Les Eclair』。なんと、「選手はフランスへの帰化申請を真剣に考えており、すでに手続きに入った」と報じたのだ。そして、次のように論じている。

「彼と彼の弁護士は、過去に兵役忌避を犯した韓国国外のスポーツ選手や芸能人のケースを調べ上げている。そのなかでフランス帰化の選択に至ったのだろう。ネックとなる帰化条件は、フランスに5年間滞在している必要がある点と、フランス語の会話力と読解力のところ。どちらもソク・ヒョンジュンにとっては大きな障壁となる」

 欧州での生活が長い29歳だが、フランスに居住しはじめたのは2017年8月からで、「5年間」の条件を満たせるのは来年2022年の夏となる。加えて、フランス語はお世辞にも堪能とは言えないようで、猛勉強が必須と見られる。

 となると、申請が通るのは早くても来年の夏か。それまで無効となったパスポートのまま、韓国へも戻らず、いかに海外で生活していくのか。トロワとの現行契約は2022年6月末まであるものの、事はそう簡単に前へは進まなさそうである。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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