「ただちに帰国せよ!」“兵役逃れ”の元韓国代表FWに当局が厳しい勧告! 仏2部でプレー中もパスポートが無効に…

2021年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

リオ五輪にOA枠で参戦もメダル奪取はならず

18歳で欧州へ渡ったソク・ヒョンジュン。現在29歳で、韓国クラブでの在籍経験がない。(C)Getty Images

 元韓国代表ストライカーの動向に注目が集まっている。

 4月29日、韓国主要メディアが一斉に報じたのが、いわゆる"兵役逃れ"に関するトピックだ。渦中のひととなっているのは、現在フランス・リーグ2部のトロワでプレーするFWソク・ヒョンジュン。29歳の点取り屋は韓国で定められている兵役履行のルールに違反し、すでに昨春から勧告を受けていたという。
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 韓国の男性は基本的に、28歳の誕生日を迎えるまでに兵役に従事しなければならない。ソク・ヒョンジュンは満28歳だった昨年4月1日より前に帰国する必要があったが、トロワでのキャリア続行を決断。兵役を管轄する兵務庁はこれを明らかな違反行為と見なし、昨年末に「兵役義務忌避者リスト」の256人に彼の名を加えていた。

 本来ならすぐさま帰国して刑事処罰を受けたうえで、兵役に臨まなければいけないところだが、ソク・ヒョンジュンからはいっさいのレスポンスがなし。そこで当局は強硬手段に出た。チョン・ソクファン庁長は「彼はただちに帰国して義務を果たすべきだ。まだ間に合う」と呼びかけ、「すでに兵役法に基づいて、旅券(パスポート)は無効となっている。明確な兵役忌避者だからだ」と続けた。

 つまりトロワでの契約が残っていようとも、フランスではもはや新たな労働ビザは発給されない。このままだと不法滞在者として扱われてしまうのである。
 
 韓国の男子スポーツ選手に対しては、五輪でメダル、またはアジア大会で金メダルを獲得すれば、兵役が免除される特別ルールがある。2012年のロンドン五輪でキ・ソンヨン(FCソウル)やパク・チュヨン(FCソウル)、ク・ジャチョル(アル・ガラファ)らが銅メダルを獲得し、2018年のアジア大会ではソン・フンミン(トッテナム)、ファン・ウィジョ(ボルドー)、ファン・ヒチャン(RBライプツィヒ)らがチームを優勝に導き、それぞれ権利を勝ち取った。

 これまでA代表で15キャップ(5得点)を刻んでいるソク・ヒョンジュンながら、この2年間は招集を受けていない。2016年のリオ五輪はオーバーエイジ枠で出場する千載一遇のチャンスを得たものの、メダル奪取には至らなかった。

 もはや母国に帰還するしか道はなさそうだが……。大型CFのリアクションが注視される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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