【J1首位攻防戦】電光石火の3発はなぜ生まれたのか? 口火を切った旗手怜央の見解は「局面が変わった時に…」

2021年04月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「局面が変わった時に、すぐ考えて動くことは意識していたし、それが1点目につながった」

名古屋戦で開始3分に先制点を挙げた旗手。チームを勢いに乗せた。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ22節]名古屋0-4川崎/4月29日(木・祝)/豊田

 J1首位攻防戦の第1ラウンドは意外な展開を見せた。開始3分、川崎は三笘薫の仕掛けからレアンドロ・ダミアンのポストプレーを経由し、旗手怜央が右足で強烈な一撃を叩き込む。川崎らしい見事な連係からあっさりと先制点を奪ってしまった。

「意識していたのは前に行って足を振ること。それがゴールにつながった」

 開始早々の先制点をそう振り返った旗手。川崎はここから10分に家長昭博のクロスからレアンドロ・ダミアンが豪快なヘディングシュートを沈め、さらに23分にもCKからL・ダミアンがこぼれ球を頭で押し込んだ。

 ゴールラッシュの口火を切った旗手は「鬼木監督からは『プライドとプライドの勝負だ』と言われていて、気持ちで上回ること」を強く意識していたというが、それとともに状況に応じた柔軟な位置取りやコンビネーションも見逃せない。先制のシーンをさらに振り返った旗手は「相手の状況で局面は変わっていく。局面が変わった時に、すぐ考えて動くことは意識していたし、それが1点目につながったと思う」と語り、チーム全体に根付く"考えて動く"が先制点を生んだと強調した。
 
 開始3分の先制点で緊張がほぐれたのか、川崎の流動性溢れる攻撃は、ここからさらに勢いを増す一方に。名古屋の柿谷曜一朗にも「失点してチーム全体が後ろ向きになってしまった」と言わしめ、L・ダミアンの2得点につながった。

 旗手自身は7節の大分トリニータ戦での負傷後、戦列から離れ5試合ぶりの先発出場となった。「個人的に復帰戦で緊張していた」という背番号47は、堅守を誇る名古屋との一戦に、「攻撃の質、球際にはこだわっていたので、それがこういう結果につながったと思う」と、久々のゲームにも動じることなく、チームの強みにフォーカスして臨んでいたことを明かす。拠り所となる確固たるスタイルを持つ川崎の強さと言えるだろう。

 首位攻防の第2戦はホーム等々力陸上競技場で5月4日に開催。この日は今季の主戦場としてきた左サイドバックではなく、インサイドハーフでの起用となったが、果たして鬼木監督は次の名古屋戦で旗手をどう起用するのか。見どころのひとつとなりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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【動画】三笘、ダミアンとつないで旗手が豪快な一発! 川崎の華麗なコンビネーションでの先制点

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