「好調な選手を使うべき」「悲しそうだ」不振のC・ロナウドを先発起用すべきか? ユーベOBたちの見解は――

2021年04月27日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

移籍後最長となる4試合連続無得点

直近のフィオレンティーナ戦では「ワースト選手」に選出するメディアもあったC・ロナウド。(C)Getty Images

 新米監督アンドレア・ピルロに指揮を託した今季、ユベントスはチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権すら失うかもしれない危機に瀕している。

 4月25日のセリエA第33節で、フィオレンティーナと敵地で1-1と引き分けたユーベは、2位アタランタに2ポイント差の4位。勝点で並ぶ3位ナポリや5位ミラン、5ポイント差ながら消化が1試合少ない6位ラツィオと、欧州最高峰の舞台への切符を競っている。

 ここ3試合で1勝1分け1敗のユーベで特に心配されているひとりが、31節ナポリ戦を最後にゴールがないクリスチアーノ・ロナウドだ。軽傷で欠場したアタランタ戦を含めれば、ユベントス移籍後最長となる4試合連続で得点を挙げていない。

 加えて、シーズン後の去就を巡る噂も後を絶たないため、試合中の姿勢を疑問視する声もある。だれもが認める超一流なのは言うまでもない。だが、直近の試合で精彩を欠いていることから、その処遇に関する議論が起きている。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、ジュゼッペ・ガルデリージ、アンジェロ・ディ・リーヴィオ、ニコラ・アモルーゾと、ユベントスOBの3人に、C・ロナウドの起用についてインタビュー。質問は、「背番号7を"アンタッチャブル"とすべきか」、「調子が悪くてもフル出場させるべきか」、「大事な終盤戦で決定的な存在になれるか」の3つだ。
 
 まず、ガルデリージは"アンタッチャブル"な存在は皆無としたうえで、「得点量産を保証する。ユーベが外すことはできない」と答えた。常時フル出場とはいかずとも、「多くの試合で決定的だったのは承知しておくべき」とし、「彼のような選手は常に決定的だ」と、信頼すべきと主張している。

 一方で、ディ・リーヴィオはCL出場というチームの目標が最優先と強調。「今はだれの顔色もうかがわず、より好調な選手を起用すべき」と訴えた。「直近はシンプルなパスも含めてミスが多い」と指摘し、「よりモチベーションある選手が出るべきだ」と断じている。時折ベンチスタートにすることで、「直近で少し欠いていた闘志を取り戻すかもしれない。彼にも有益になり得る」とも述べた。

 アモルーゾは「数試合前から少し悲しそう」と話し、その理由や「まだユベントスで主役になる意欲があるかを理解する必要がある」とコメント。出場時に途中交代させるのは容易でないとしつつ、消耗管理の点からも、「彼のためにも良い考えかもしれない」とした。

 さらにアモルーゾは「彼の水準でトップの状態でなくとも、ハイレベルなパフォーマンスを維持することは可能」としたうえで、「悲しそう。笑顔が少なく、活気に欠ける」と続けている。

 特にCL敗退以降、ユベントスでの今後が取りざたされてきたC・ロナウド。イタリアでの3年目が終わろうとするなかで、モチベーションは高く保てているのか。そして、CL出場権確保を目指すユーベは、C・ロナウドを頼りにできるのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

【動画】この日もC・ロナウドは不発…不調のユーベがフィオレンティーナと引き分けた試合はこちら

次ページ【動画】この日もC・ロナウドは不発…不調のユーベがフィオレンティーナと引き分けた試合はこちら

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事