【岩本輝雄】マリノスの“攻撃のスイッチ”を入れるマルコス。ボールを支配下に置く技術は絶品だ

2021年04月25日 岩本輝雄

インサイドでもアウトサイドでも、見事なトラップでマイボールに

マルコスのボールを自分の支配下に置く技術は絶品。守備も献身的で、攻守両面で貢献度は高い。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 4月24日の横浜ダービーは、マリノスの圧勝だったね。前半にマルコスとオナイウのゴールで2点、後半も攻撃の手を緩めず、オナイウ、前田、新助っ人のレオ・セアラが決めて5-0。自慢の攻撃力をいかんなく発揮して、横浜FCを粉砕した。

 マリノスは、フロンターレとの開幕戦こそ落としたけど、その後は6勝3分の9戦負けなし。チーム状態は良さそうだし、まだまだ調子を上げてきそうな雰囲気がある。

 今季もスピーディな攻撃サッカーで楽しませてくれそうだけど、なかでもマルコスのプレーは際立っているよね。みんな分かっていると思うけど、彼がいるといないとでは、攻撃の迫力やレパートリーは全然違う。

 横浜FC戦は、最初こそ相手の対応に苦しむ場面もあったけど、時間の経過とともにボールに触る回数が増えるとリズムが出てきて、存在感を発揮し始める。相手のギャップを突くポジショニングが本当にうまくて、ボールの流れをスムーズにしていく。

 注目してほしいのは、ボールを自分の支配下に置く技術。トップ下のポジションで、敵に囲まれる場面が多いけど、そういうシチュエーションでもマルコスは簡単にボールを奪われない。速いパスを受けても、ピタッと止めてみせる。インサイドでもアウトサイドでも、見事なトラップでマイボールにする。

 ちょっとでもコントロールがズレれば、その隙を見逃さず相手も寄せてくる。でもマルコスはほとんどミスをしないし、しかもそれをトップスピードでこなすから、相手もなかなか飛び込めない。

 そのマルコスにボールが入った時に、マリノスは"攻撃のスイッチ"が入る。ここでボールを奪われないから、周りの選手も走り出して連動性あるアタックを繰り出す。

 マルコスに限らず、マリノスの前線の選手たちは相手を背負っていてもしっかりとキープできる。出し手も、そこに躊躇なくパスを出す。そうやってテンポ良くボールを運んでいくし、なおかつ速い。余計なことはしない。前に出ていくスピード感はリーグトップだろうね。
 
 マイボールにしたら、速く攻める。これは世界のスタンダードでもある。少しでも時間をかければ、相手に守備を固める時間を与えることになる。人数をかけてゴール前を固められれば、それを崩すのは難しい。リトリートして、しっかりとセットされた守備組織をこじ開けられるのは、日本ではフロンターレぐらいだろうね。

 マリノスは相手が守備を整えるよりも先に攻め切ってしまう。相手に考える隙を与えないスピード感でゴールを狙っていく。昔、サンフレッチェ時代の森保監督が言っていたことを思い出すよ。「リスタートは早くやろう。相手に休ませる時間を与えないように」って。

 とにかく、マリノスのサッカーは痛快だ。ハマった時の破壊力は言わずもがな。首位フロンターレとはまだ勝点差があるけど、今後のさらなる躍進に注目したい。

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