【J1採点&寸評】清水×鳥栖|セットプレーからの2失点で清水はまたも勝ち切れず

2015年05月06日 増山直樹(サッカーダイジェスト)

常に先行しながらドロー。開幕戦以来の勝点3はお預けに。

【警告】清水=長沢(53分)、六平(66分) 鳥栖=キム・ミンヒョク(62分)、藤田(78分)

【試合内容】
 序盤からサイドを起点に攻撃を仕掛ける清水は11分、G大阪戦以来となる大前のリーグ戦4ゴール目で先制に成功する。杉山浩のロングフィードから左サイドをP・ウタカが抜け出す、チームとして狙いどおりの形だった。
 
 ただ、その後は思うようにペースが上がらず前半終了間際に豊田のヘッドで同点とされると、後半は鳥栖に主導権を握られる。それでも69分には、途中出場の河井を起点に今度は右サイドを攻略。相手のハンドを誘ってPKをゲットし、これを大前が決めて再び勝ち越した。
 
 しかし、この日も清水に勝利の女神は微笑まなかった。微妙な判定ながらゴール前の危険な位置でFKを与えると、これを水沼に直接沈められてしまう。その後も何度か決定機を作りながら決め切れず、開幕戦以来のリーグ戦白星は挙げられなかった。
 
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・10節
 
【J1採点&寸評】全7試合の評価をチェック!

【チーム採点・寸評】
清水 6
何度か良い形が見られるなど、攻撃面では手応えを掴む。大前の2ゴールも今後に向けて明るい材料に。
 
鳥栖 5.5
二度のビハインドから盛り返した粘りはさすがだが、試合を通じてアグレッシブさが足りなかった印象。
 
【清水|採点・寸評】
GK
21 杉山力裕 5.5
セービングやクロス対応は及第点で、流れのなかでの失点は許さず。2失点目は壁の作り方に戸惑ったか。
 
DF
5 ヤコヴィッチ 6
細かいミスが散見したものの、1対1の対応で守備を引き締める。リーチの長いスライディングは光った。
 
6 杉山浩太 6
周りを使いながら器用に最終ラインをまとめる。タイミング良く正確な縦パスを通し、先制点の起点になった。
 
2 三浦弦太 5.5
不慣れな左CBでの出場ながら、ロングボールの競り合いで善戦。ただ、マークを外した1失点目は痛恨だ。
 
MF
22 枝村匠馬 5.5
右サイドでスペースと時間は作ったが、もうひとつ迫力に欠ける。守備時の球際にもアグレッシブさが足りない。
 
15 村松大輔 5.5
豊田と空中戦を競り合った際に腰を負傷した。中盤の守備で身体を張っていたが、前半途中に無念の交代。
 
28 八反田康平 6
攻守の切り替えが早く、運動量も豊富。ポジション取りの微修正を繰り返しながらセカンドボールを拾った。
 
19 ミッチェル・デューク 6
パワフルな縦への突破は大きな武器で、周囲との連係も合ってきた。残る課題はフィニッシュワークだ。
 
10 大前元紀 6.5
後半は消える時間帯もあったが、冷静にPKを沈めて2点目を奪う。前半はチャンスメイクでも存在感を発揮。
 
FW
9 長沢 駿 6
大前、P・ウタカと良い距離感を保ってゴールに迫る。守備も献身的で、ロングボールも上手く収めていた。
 
18 ピーター・ウタカ 6.5
質の高いボールキープからペナルティエリア内で何度も仕掛ける。ほとんどの決定機には背番号18が絡んでいた。
 
交代出場
MF
16 六平光成 5.5
前半は調子が上がらずも、徐々に危険なスペースを埋めるなどクレバーさを発揮。もう少し攻撃にも顔を出したい。
 
MF
17 河井陽介 6.5
62分のシーンは白眉。投入されるやいなや右サイドで巧みにボールを引き出し、視野を広く保って縦パスを入れた。
 
DF
32 松原 后 -
三浦が終盤に足をつったため、代役として急遽ピッチへ。3バックの左で記念すべきリーグ戦初出場を飾った。
 
監督
大榎克己 6
サイドから崩す狙いが奏功し、2ゴールをもぎ取る。セットプレーからの失点に歯止めをかけたいが……。

次ページ豊田は“いつも通り”のプレーで、6試合連続ゴール。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事