「我々は共にいるよ、ソニー」人種差別被害のソン・フンミンにトッテナムがサポートを約束!「全面的な調査を行なう」

2021年04月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

遡ってソンへのファウルが取られ、ゴールは取り消しに

マンUとの大一番で先制点を奪ったソン・フンミンだが…。(C)Getty Images

 ソン・フンミンが卑劣な人種差別の標的となってしまった。

 トッテナムは現地時間4月11日、プレミアリーグ第31節でマンチェスター・ユナイテッドとホームで激突。チャンピオンズ・リーグ出場権獲得へ是が非でも勝点3が欲しいなか、40分にソン・フンミンのリーグ戦2か月ぶりの一発で幸先よく先手を取るが、その後は相手の猛反撃に遭い、57分にフレッジ、79分にエディソン・カバーニにそれぞれゴールを許してしまう。

 結局、後半アディショナルタイムにもメイソン・グリーンウッドに駄目押し点を許したトッテナムは、1-3で痛恨の逆転負けを喫している。そんな一戦で、韓国代表のエースが、先制点以外にもうひとつ大きな注目を集めているのが、33分のシーンだ。

 ソン・フンミンは相手MFスコット・マクトミネイからボールを奪おうと、前に立ちはだかるが、マクトミネイの振り払った手が、顔面に直撃。はたかれるような形となり、ピッチへ倒れ込んでしまった。

【動画】マクトミネイの手が顔面に直撃。これはファウル?(1分15秒~)
 主審はプレーを続行させると、直後にポール・ポグバからラストパスを受けたカバーニがゴールネットを揺らした。だが、ここでVARが介入。その結果、マクトミネイの行為はファウルとなり、ゴールは取り消しになったのだ。

 この一連の行為を巡っては、ユナイテッドのオレ・グンナー・スールシャール監督はじめ、一部の有識者も「ソン・フンミンはオーバーリアクションだ」などと、疑問を呈す一方で、SNS上では悪質極まりない人種差別も散見されている。

 それを受けトッテナムは試合後、公式声明を発表。ソニーの愛称で親しまれるソン・フンミンへ全面サポートを約束している。

「またしても試合中に、選手のひとりが忌まわしい人種的虐待を受けた。この件についてはすでにプラットフォームに報告しており、今後最も効果的な措置を施すために、プレミアリーグとともに全面的な調査を行なうことになる。我々はあなたと共にいるよ、ソニー」

 再び起きてしまった悪質な人種差別。スポーツの魅力を損なう行為に対して、トッテナムは断固たる決意で戦う構えだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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