「でもまだ始まったばかり」ついに初先発を飾った谷晃生がU-24代表の正GK争いに新風を吹かすか

2021年03月30日 サッカーダイジェスト編集部

最大の見せ場は64分だった

U-24代表で初の先発出場を飾った谷。見事クリーンシートに抑え勝利に貢献した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 U-24アルゼンチンとの第2戦、U-24日本代表デビューを飾ったGK谷晃生は、見事にクリーンシートに抑え、3-0の勝利に貢献した。

 これまでこの世代の代表には何度か呼ばれながらも、公式戦で出場したのは2018年11月に開催されたドバイカップの1試合のみ。それも途中出場だった。

 それだけに初の先発出場となった、このアルゼンチン戦に懸ける想いは相当なものだった。

「まずこの五輪世代の代表に何回か呼んでもらってはいたんですけど、なかなか試合に絡むことはできなくて、僕自身こういった試合で初めてスタメンで出るということで、しっかりと自分のプレーを思い切ってやろうと思いました。アグレッシブに積極的に自分の良さを出して、最後尾からしっかりと声をかけて統率してやれれば、全然できると思ったので。そのところは自信を持ってやりました」

 試合後にそう語った谷の、最大の見せ場は64分だった。アドルフォ・ガイチのミドルシュートを横っ飛びでセーブ。思わぬタイミングでの強烈な弾道にも焦ることなく、冷静に振る舞ってみせた。

「チームがいい状態でゲームを進めているなかで、あれだけシュートが飛んで来ず、自分のところでプレーすることがないなか、絶対に来るだろうなとは思っていたし、そこで集中を切らさずにやれたのが、あのプレーにつながったのかなと思います」

 そうした集中した準備があったからこそのファインセーブだったと言える。
 
 また、こうして先発の機会を得られたのも、それこそ入念な準備をしてきたからだ。

「試合を重ねるにつれて、いろんな状況を自分のなかでリーグ戦だったりで経験できているものはある。そういったところを今日の試合にしっかりつなげられたのは、自分の経験値になったと思う」

 もちろん先発デビューは、ゴールではなく、単なるスタートである。

「やっぱりJ1という舞台で自分が試合に出るというところを目標に、湘南に移籍して、それを去年実現できたなかで、このチームにつなげていきたいという想いは自分自身強かったですし、それが今日こうやってデビュー戦を迎えられたのは、湘南ベルマーレには感謝しています。でもまだ始まったばかりなので、ここからもっと良くして、ここでも試合に出場できる機会をもっと増やせるようにやっていきたいと思います」

 正GKの大迫敬介にどこまで迫れるか。守護神争いに新たな風が吹くかもしれない。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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