癌で闘病中の元韓国代表ユ・サンチョル氏が危篤状態と現地報道。「奇跡が起こることを望んでいるが…」

2021年03月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

昨年11月には回復報道も「状態が急激に悪化した」

横浜ではリーグ制覇にも貢献したユ・サンチョル。韓国代表として活躍した。(C)Getty Images

 韓国からショッキングなニュースが飛び込んできた。

 3月28日、韓国メディア『スポーツニールス』が報じたところによれば、かつて横浜F・マリノスや柏レイソルなどでプレーした元韓国代表MFユ・サンチョル氏が危篤状態にあるという。

 現在49歳のユ・サンチョル氏は、1999~2000年、03年~04年と2度在籍した横浜F・マリノスでリーグ制覇に貢献。韓国代表としても、2002年の日韓ワールドカップでベスト4と躍進したチームの主力を担うなど一時代を築いた。

 2006年に現役引退後は指導者に転身。19年5月には仁川ユナイテッドFCの監督に就任したが、同年11月にステージ4のすい臓癌を公表し、翌年1月に辞任していた(現在は名誉監督職)。
 
 闘病生活から約1年が経った昨年11月には、韓国紙が「ユ・サンチョルは病魔と闘って勝つ」と題して、奇跡的な回復をしていることを報じていたが、その後また状態が悪化したようだ。
 
『スポーツニールス』の取材に対し、ユ・サンチョル氏の友人は次のように語っている。

「ユ・サンチョルは生死をさまよっている。癌細胞と戦っている彼は山場を迎えた。現在は入院中だが、家族以外の面会は全くできない。奇跡が起こることを望んでいるが容易ではない状況だ」

 記事によれば、癌細胞が脳まで広がって、ユ・サンチョル片方の目が失明したという。その知人は「3か月前に送ったメッセージが、まだ既読されていない。危篤状態だ」と述べ、また別の関係者は、「しばらく回復し、体調が良かったが、今は状態が急激に悪化した」と残念がったという。

『スポーツニールス』は、「すい臓癌はステージ4の判定後、5年間の生存確率が1%である」としつつも、ユ・サンチョル氏の知人が「必ず奇跡が起きると望んでいる。多くの人々の応援が必要だ」と語ったと伝えている。

 昨年2月には病身を押して来日し、横浜F・マリノスとガンバ大阪のJ1開幕戦を観戦したユ・サンチョル氏。古巣のサポーターたちに「私は絶対に諦めない。またスタジアムに戻ってきて、皆さんとお会いしたい」と力強く語っていた。いまはただ、病状が良くなるのを祈るばかりだ。

【動画】闘病生活の最中に来日し、横浜のファンに「諦めない」と誓うユ・サンチョル氏

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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