「死ぬのが怖かった」コロナ感染のガッリアーニ元ミランCEO、“悪夢”の闘病生活を衝撃告白「10日間も光が見られず…」

2021年03月28日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「集中治療室には窓やトイレすらない」

コロナ感染により、一時は集中治療室送りになっていたというガッリアーニ。 (C)Getty Images

 シルビオ・ベルルスコーニ元会長の右腕として、長年ミランを巧みにマネジメントしてきたアドリアーノ・ガッリアーニ元CEOは、新型コロナウイルスに感染して入院し、つらい闘病生活を過ごした。

 76歳のガッリアーニは、イタリア紙『Corriere della Sera』のインタビューで「死ぬことを恐れた。体重が10キロ落ちたよ。人生でもっとも大切なのは健康なんだと理解した」と話している。

「3月7日から17日まで、わたしは集中治療室にいた。人生でもっとも長い10日間だった。本当に、悪夢だったよ」

 主に重症者が受ける集中治療室での治療について、ガッリアーニは「何も見えなかった。わたしの前には壁があるだけだった。窓がないんだ。部屋の中はベッドだけだった。トイレすらないんだよ」と振り返った。
 
「正直言って、死ぬのが怖かった。もうひとつ、閉所恐怖症に苦しんでいる。エレベーターが不安にさせるんだ。そういう人間にとって、10日間も光が見られないのがどういうことか分かるかい? 素晴らしい医療従事者たちに感謝したい」

 一般病棟に移れた時には、「安どのため息をついた」という。

「わたしはサッカーや仕事で世界中を回った。幸運にも、豪勢なホテルに行くことができた。だが、一般病棟に移ってすぐに『大事なのはフォーシーズンじゃない。ここが人生でもっとも美しい場所だ』と思ったよ」

 もっとも支えてくれたのは家族、そして盟友ベルルスコーニだ。

「ずっとメッセージをくれ、心配し、愛情を示してくれた。とにかく愛情たっぷりのメッセージだったよ」

 現在はミラノの自宅に戻り、「今朝目を覚ましたときには、計り知れない喜びを感じた」というガッリアーニは、再びベルルスコーニと一緒にモンツァでセリエAの舞台を目指している。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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