「このままで戦えるのか?」韓国メディア、母国代表チームの“W杯予選敗退”に危機感!「監督にはプランBがない」

2021年03月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

レギュラー陣への依存度が高すぎる

6月のW杯予選を睨む韓国代表にとって、日本戦は重要な“テストマッチ”だったが……。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 パウロ・ベント政権下の韓国代表に暗雲が垂れ込めている。

 3月25日に横浜で行なわれた日本代表戦で0-3の完敗を喫した。国内では闘争心を欠いた選手たちの戦いぶりや指揮官の采配を非難する声が一気に高まり、いまや大騒動に発展している。

 そんななか、6月のカタール・ワールドカップ2次予選での戦いに不安を抱くのが、全国スポーツ紙『スポーツソウル』だ。「プランBが見えないベント監督。いまのままで予選を戦えるのか」と題し、地元での集中開催ながら、過密日程で開催される4試合に警鐘を鳴らしている。

 韓国は2次予選でグループHに属し、よもやの苦戦を強いられている。5節を終えて首位は勝点9のトルクメニスタンで、消化が1試合少ない韓国は2位ながら、レバノンと北朝鮮も同じ勝点8で並走している(最下位はスリランカ)。予断を許さない大混戦である。最終予選に進めるのは2次予選・8グループのうち、各1位と2位の上位4チーム(カタールが該当した場合は上位5チーム)の12チーム。韓国とてグループ2位を取り逃せば、予選敗退の危機に直面する。

 6月3日に開幕する4連戦は、12日間で4試合を戦うハードスケジュールだ。『スポーツソウル』紙は「試合間隔は3~4日しか与えられていない。初戦の相手がグループ最弱のスリランカなのは悪くない日程だが、韓国はここまでの2次予選でそれほど圧倒的なパフォーマンスを見せていないだけに、苦戦も予想される」として、次のように論じる。

「残りの4試合では、主力選手の体力温存とコンディション管理がなによりも重要だ。プランAと同様にプランBの準備も重要になってくるが、これまでの韓国の戦いぶりを見るかぎり、プランBは構築していないと見ていい。ベント監督の選手起用は保守的なのである」

 指揮官はレギュラーをほぼイジらない。ソン・フンミン(トッテナム)、ファン・ウィジョ(ボルドー)、イ・ジェソン(ホルシュタイン・キール)らを不動の存在と位置づける一方で、イ・ガンイン(バレンシア)やペク・スンホ(ダルムシュタット)といった若手の積極登用には後ろ向きで、選手層の底上げは遅々として進んでいない。

次ページ4連勝中の日本はモンゴル戦に勝利すれば──

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