ゆっくりだが、着実に前進。次は“連勝”か――相模原のさらなる躍進に期待が高まる

2021年03月25日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「チャレンジャーだから。果敢に向かっていかないと」

前節の大宮戦で待望のJ2初勝利を挙げた相模原。次節の金沢戦で連勝なるか。(C)SC相模原

 J2リーグ第4節、ホームでの大宮アルディージャ戦で、昇格組のSC相模原は待望の"J2初勝利"を挙げた。

 25分に先制を許す展開だったが、88分にCKから平松宗が同点弾をねじ込み、90+3分に藤本淳吾が見事なシュートを流し込む。鮮やかな逆転劇で勝点3を掴んだ。

 3節までの成績は2分1敗で、得点はゼロだったが、「点が取れていなかったのと、早く勝ちたかったという意味では、両方いっぺんに、しかも逆転で取れた」と三浦文丈監督も言う、会心の白星だった。これで勝点5となり、13位にまで順位を上げた。

 もっとも、指揮官は「一喜一憂していられない」と語る。「まだあと38試合ある。去年(J3)は34試合だったけど、まだあるから」。すでに次のゲームに意識は向いている。次節はアウェーでのツエーゲン金沢戦。「強いと思う」と表情を引き締める。

「フィジカルが凄い。みんなよく走るし、強いし、規律正しい。(身長が)180オーバーが5、6人いる。間違いなく、簡単な試合ではない」

 金沢は2勝1分1敗の成績で、勝点7の4位。上位チームに対し、三浦監督は「見習わなくてはいけないし、リスペクトするところはリスペクトしなければいけない」と敬意を表す。一方で「何回も言っているけど、(相模原は)チャレンジャーだから。果敢に向かっていかないと。そういうふうに(選手たちの)マインドをもっていきたい」と気合いを入れる。

「次、ちゃんと勝点を取ることが大切。少し上向いてきているし、この雰囲気を継続させるために、絶対に勝点を取る。もちろん勝点3を狙って、最低でも1を持ち帰れるように」
 
 京都サンガF.C.との開幕戦は0-2の黒星だったが、続くザスパクサツ群馬戦、ファジアーノ岡山戦はスコアレスドロー。粘り強く勝点を積み上げた。点が取れない時期も、三浦監督は「大丈夫。心配はしていない」と泰然と構えていた。チームの戦いぶりに確かな手応えを掴んでいた。ほどなくして、大宮戦の勝利。

 ゆっくりではあるが、着実に前進している。後退はしていない。となれば、次は連勝か――J2初参戦の相模原のさらなる躍進に期待が高まる。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)

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