「サッカーっていいなって」41歳、稲本潤一。スタメン抜擢に応え、相模原の“J2初勝利”に貢献

2021年03月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「J2で初めての勝点3をホームで取れたのが一番大きい」

ホームでの大宮戦、スタメンで今季初出場を果たした稲本。持ち前のボール奪取は健在で、存在感を放った。(C)SC相模原

 元日本代表で、ワールドカップには3度の出場を誇るSC相模原の稲本潤一が3月21日、ホームで迎えたJ2リーグ第4節の大宮アルディージャ戦で今季初出場を果たした。

 アンカーで先発した稲本は58分までプレー。三浦文丈監督は、経験豊富なMFをスタメンに抜擢した理由と、そのパフォーマンスについて次のように話す。

「コンディションがずっと上がってきているのは分かっていたし、どこかでイナの力も必要だなと感じていて、このタイミングだろうと。あとはやっぱり、中盤に入ると周りを動かすことができるので。そういう意味では、(インサイドハーフの)芝本(蓮)や平松(宗)らを上手く動かしながらやっていたなと思います」

 稲本自身、「週の初めの練習からそのような(先発出場)予感はしていました」という。実際、練習試合をこなしながらコンディションが高まってきていると実感し、「いつ出てもいい状態」だった。

 ピッチ上では持ち前のボール奪取を随所に披露。さすがの存在感を見せつけた。

「前の試合とかで、中盤の位置が少し低いなと思っていました。だから、もう少し高い位置でやろうと。(前半は)向こうは風上ですけど、ボールのつなぎとか難しそうな感じがあった。前から行けばボールは取れるなというのはありました」

 公式戦出場は、昨年9月のJ3でのカマタマーレ讃岐戦以来。久々の出場に「楽しいなっていうのが一番」と感想を述べる。「練習試合とは違う雰囲気のなかで試合をする。サッカーっていいなって思いました」。

 試合は前半に先制を許す展開も、終了間際に2点を奪取。2-1の逆転勝利を収めた。ここまで2分1敗と勝ち星がなかった昇格組の相模原にとっては待望の今季初勝利であり、"J2初勝利"でもあった。
 
「相模原の歴史の中で、J2で初めての勝点3をホームで取れたのが一番大きい」

 当日はあいにくの雨。公式記録にある入場者数は727人と寂しい数字だったが、それでもスタジアムに足を運んでくれたファン・サポーターが待ち望んでいたメモリアルな勝利に、稲本はピッチに立って貢献した。

 今年9月には42歳となるが、まだまだ老け込むつもりはない。「いつでもいける準備はしておきたい。監督も、今は誰が出ても同じサッカーができると言っている。次の試合に向けて頑張っていくだけです」と意欲的に語った。

構成●サッカーダイジェストweb編集部

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