【J1採点&寸評】鳥栖×柏|両エースのゴールで勝点1を分け合う

2015年04月25日 増山直樹(サッカーダイジェスト)

ピンポイントFKで同点弾を導いた藤田をMOMに選出。

【警告】鳥栖=なし 柏=なし
【退場】鳥栖=なし 柏=なし
【MAN OF THE MATCH】藤田直之(鳥栖)

【試合内容】
 ロングボールを主体にした鳥栖と、低い位置から細かく崩しに懸かる柏。互いの特長を見せながら、相手の狙いを潰し合う前半は、派手なシーンこそないものの緊迫感があった。
 
 試合を動かしたのは、柏のエース・レアンドロだった。秋野から短い縦パスを受け取ると、反転してから見事なコースにシュートを流し込む。狭い局面で時間とスペースを作ったトラップと、高精度の右足が光った。
 
 1点を追う鳥栖は前からのプレス意識を強め、よりシンプルな縦に速い攻撃と、サイドからのクロス攻勢に活路を探る。すると81分、藤田のFKを豊田がニアで合わせて同点に追いつく。エースのヘッドで勢いに乗る鳥栖は、その後もパワープレーで相手を押し込むも、最後の決め手に欠いた。
 
 互いにらしさを披露した好ゲームは、両エースの1ゴールで引き分けに終わった。
 
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・7節

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【チーム採点・寸評】
鳥栖 6
終盤はパワープレーを強調させ、粘り強く追い付く。少し集中を欠いた後半の立ち上がりが悔やまれる。
 
柏 6
シュートは4本と物足りないが、低い位置から丁寧に組み立てる姿勢を貫く。厳しい日程のなか及第点を与えられるパフォーマンスだった。
 
【鳥栖|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 5.5
右足の怪我はエクスキューズとなるが、ファンブル、足もとの処理とミスが続き、悪い流れのなかで失点した。
 
DF
15 丹羽竜平 6
冷静な1対1の対応が光り、守備の貢献度は高い。一方で、奪った後のパス精度にはやや難があった。
 
36 菊地直哉 6
カバーリングとポジショニングに気を配って最終ラインを引き締める。穴らしい穴は見せなかった。
 
29 谷口博之 6
身体を張ったマークで相手を力強く抑え込む。セットプレー時にはターゲットマンとして攻撃にも絡んだ。
 
23 吉田 豊 6
左サイドでパワフルなパフォーマンス。球際でしっかり戦い、運動量は最後まで落ちなかった。
 
MF
8 水沼宏太 6
果敢にシュートを放った前半に比べ、後半はなかなかボールを受けられず。縦に抜ける動きは目立ったが……。
 
28 高橋義希 6
中盤の危険なスペースを埋め、相手に自由を与えず。49分には惜しいクロスをキム・ミヌに送った。
 
14 藤田直之 6.5
攻守にハードワークを続け、ロングスローとセットプレーで唯一無二の存在感を発揮。後者で同点弾をお膳立て。
 
10 キム・ミヌ 5.5
ドリブルにいつものキレとパワーがなかった。総じて悪くはないものの、期待値が高いぶん、採点を少し下げた。
 
22 池田 圭 5.5
プレス、フリーランと役割は全うしたが、決定的な仕事を果たせず。シュートを放った直後に途中交代。
 
FW
11 豊田陽平 6
藤田のピンポイントFKを頭で合わせたゴールはさすが。ただし、決めるべきチャンスは他にもあった。
 
交代出場
FW
9 ペク・ソンドン 6

シュート0本は寂しいが、スピードとアジリティを活かして前線のアクセントに。守備も積極的だった。
 
DF
5 キム・ミンヒョク -
押せ押せの流れのなか、交代直後にゴールが生まれる。期待どおり、空中戦での強さを披露した。
 
監督
森下仁志 5.5
気持ちを前面に出して勝点1をもぎ取る。縦に急ぐ攻撃パターンには、もう少しバリエーションが欲しい。

 

次ページシュート1本で1ゴールのレアンドロは、引いて受ける動きも高水準。

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