「私は警察ではない」好調チェルシーのトゥヘル監督は前任者が科した“高額罰金”に興味なし。「調和をとりたいのであれば…」

2021年03月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「遅刻した選手はひとりもいない」」

1月からチェルシーを率いるトゥヘル監督。就任からいまだ負けなしだ。(C) Getty Images

 チェルシーのトーマス・トゥヘル監督は、今年1月に電撃解任となったフランク・ランパード前監督のように、選手を厳しく管理するつもりはないようだ。英紙『Daily Mail』など複数のメディアが伝えている。
 
 2019年7月に、現役時代にプレーした古巣の指揮官に就任したランパードは、1年目はプレミアリーグで4位に食い込み、チャンピオンズ・リーグ出場権を確保したものの、総額2億ポンドの資金を投じて大型補強を行なった今シーズンは、開幕から新戦力を交えた有効な戦術を見出せずに苦戦を強いられた。それでも地力を見せつけたチームは12月に首位に立つこともあったが、中旬以降にかけて急降下。「クラブの期待に応えているとは言い難い」として、解任の憂き目に遭った。

 その際に、メディアで大々的に取り上げられ注目を集めたのが、"罰金リスト"だ。試合の出発時間に遅刻=2500ポンド(約35万円)、チーム全員のトレーニングセッションへの遅刻=2万ポンド(約280万円)、食事かミーティング中に携帯が鳴る=1000ポンド(約14万円)をはじめ、明るみになった鉄の"12傑"はいずれも重いものばかりだった。

 ただ、チームを引き継いだドイツ人指揮官は、高額な罰金で取り締まることに興味はないようだ。「ミーティングやピッチへの集合に遅刻した選手はひとりもいない」と前置きしたうえで、自らの信念をこう明かしている。
 
「選手が10時1分や9時59分に到着しても、私は警察ではないから、窓際で時間を確認したりはしない。調和のとれた共同生活を送りたいのであれば、家族がどのように運営されているのか、誰もがある種の価値観を受け入れる必要がある。私はルールや罰金を設定するよりも、同じ価値観を信頼して感じ、その価値観について彼らを説得することを重視している」

 とはいえ、トゥヘル監督は決して"ソフトタッチ"なわけではない。先日のエバートン戦では、ピッチサイドから厳しい口調でドイツ代表FWティモ・ヴェルナーに指示を送り続けていたように、自他ともに認める"情熱型"だ。

「そのときのビデオはみんなが見せてくれたよ。侮辱しているわけではないし、非常に直接的なものだ。ただ10年前の私を見れば分かると思うが、それは2倍3倍だったよ。全身に汗をかき、第4審を常に攻撃し、審判を攻撃し、ベンチにいる全員を攻撃して、完全に試合に吸い込まれていた。誰も安全ではなかったね。私はずいぶんと落ち着いたんだ」

 トゥヘル体制となってから、チェルシーはいまだ負けなしで、順位も4位まで上昇。厳しい管理から解放され、ピッチ上でも伸び伸びとプレーできているのかもしれない。

 次は13日に「最も魅力的な監督のひとり」とトゥヘルが尊敬の念を示す、マルセロ・ピエルサ率いる11位のリーズと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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