ラポルタ氏のバルサ会長就任が、宿敵マドリーにとって「悪いニュース」なワケ

2021年03月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

メッシの投票に「バルサを愛している証拠だ」

11年ぶりにバルサの会長に復帰したラポルタ氏。(C)Getty Images

 3月7日、バルセロナの会長選挙が実施され、事前の予想通り2003年から10年まで会長を務めたジョアン・ラポルタ氏が圧勝。11年ぶりに会長の座に返り咲いた。

 現地紙『AS』によれば、ソシオによる総投票数は5万5611票(うち有効投票総数は5万1983票)で、ラポルタ氏はそのうち54.28%にあたる3万184票を獲得。対抗馬のビクトル・フォント氏(1万6679票)とトニ・フレイシャ氏(4729票)を大きく上回った。

 新体制が最初にやるべき大仕事は、エースの契約延長だ。チャンピオンズ・リーグ(CL)
で結果を残せず、クラブ内のゴタゴタにも巻き込まれたリオネル・メッシは、昨夏に退団を直訴。契約解除金の問題が障壁となり、「クラブと裁判はしたくない」と渋々ながら残留したが、このままでは今シーズンいっぱいで解約が切れてしまう。

 ラポルタ新会長は、メッシの契約更新について、「全力を尽くす」と語っている。

「私はできる限りのことをする。彼はどのクラブとも交渉できるが、お金はタイトルを保証するものではない。彼はチャンピオンズ・リーグで再び優勝したいと思っている。ここで勝つだろう。ここよりも優れている場所があるはずがない」

【画像】長男のチアゴ君とともに投票に訪れるメッシ
 
 そして、そのメッシがソシオの一員として長男のチアゴ君とともに、投票に訪れたことについて、「彼が息子と投票するのを見てうれしかった。メッシがバルサを愛している証拠だ。プロポーズをして彼に価値を感じさせる必要がある」と意気込んだ。

 ポイントは、莫大な負債を抱えるなかで、ラ・リーガはもちろんCLのタイトルを狙えるチームを作れるか。そういった意味では、ライバルのレアル・マドリーにとっても、対岸の火事ではない。

『AS紙』によれば、レアル・マドリーの前会長であるラモン・カルデロン氏は、『Catalunya Radio』に対し、「ラポルタは私の友人だ」としつつ、その手腕を警戒している。

「彼はうまく管理をする。バルサの歴史に残る素晴らしい会長になるだろう。マドリディスタにとっては良いニュースではないと思う。マドリーだけでなく、ライバルクラブにとっては朗報ではない」

 果たして、新会長は第一次政権時のような黄金期を作れるのか。メッシは、来季もブラウグラナのシャツを纏っているのか。お手並み拝見だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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