【京都】幸先良く開幕戦で白星。ただ、曺貴裁監督が勝利よりも評価した点は?

2021年02月28日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「90分間、ぶれずにやり続けてくれた」

優勝候補の京都は開幕戦で白星を飾ったが、指揮を執る曺監督は「勝ったからといって課題はゼロではない」と気を引き締める。写真:田中研治

 終わってみれば、2-0の完封勝利。優勝候補の京都サンガF.C.が、敵地でJ2初参戦のSC相模原を下し、幸先良く開幕戦で勝点3を手にした。

 ただ、試合を振り返れば、決して簡単なゲームではなかった。今季から指揮を執る曺貴裁監督も「苦しい試合だった」と語る。

 序盤から主導権を握り、押し込む時間は長かったが、相模原の粘り強い守備の前に、なかなか得点できない。攻めあぐねる展開のなか、ようやく相手ゴールをこじ開けたのは82分。CKのチャンスにヨルディ・バイスがヘッドで押し込み、ネットを揺らす。

 これで気持ちが楽になったか、85分には途中出場の三沢直人が強烈なミドルシュートを突き刺す。勝負を決定づける追加点となった。

 しっかりと勝ち切ってみせた一方で、指揮官は白星を挙げたことよりも、選手たちが「90分間、ぶれずにやり続けてくれたこと」を評価する。

「もちろん、足りないところはあります」

 それよりも、選手たちの戦いに挑む姿勢を強調する。

「我々は今日の試合で、相手やレフェリーをリスペクトしながら、90分間、足を止めないサッカーをしよう、と。そういう意欲を見せられましたし、難しい展開で勝点3を取った彼らの我慢強さ、向上心、上手くなりたいという気持ちがピッチに落ちたから」
 
 その成果が勝利という形で表われた。

「我々は最強のチームではないけど、最高のチームになろう」

 目指すべきチーム像に、一歩近づく開幕戦だった。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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