「シュールな出来事」横浜指揮官が母国メディアの取材で異例の昨季を回想。今季は「本当の戦いが見られる」

2021年02月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

オーストラリア代表監督時代の愛弟子にも言及

母国メディアのインタビューで、Jリーグについて語ったポステコグルー監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督が母国メディア『Optus Sport』の特集に登場。前・後編に渡る長編インタビューで、赤裸々な想いを激白した。

 間近に迫ったJ1開幕を前に、横浜で指揮を執り4年目を迎えるポステコグルー監督は冒頭、「今年は本当に面白いリーグが見られると思うよ」と、異例のシーズンとなった昨季も振り返りつつ、今季の見どころを明かしている。

「昨年のシュールな出来事は、降格がなかったことだ。私の過去2年間の日本での経験では、非常に保守的なチームが少なくなかったが、昨年は多くがリスクを冒していた。今年は4チームが降格することになり、J1残留をかけた本当の戦いが見られるだろう。昨季の川崎は抜きん出ていたが、2位と他のチームとの差はあまりなかった。今年で来日4年目になるが、非常に競争が激しい。リーグはかなり拮抗している」

 次いで話題は「強力なチームにするために何人か選手を獲得している」と、9年ぶりにアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得し、柿谷曜一朗や齋藤学ら日本代表クラスを続々と獲得した名古屋グランパスに。そのなかでオーストラリア代表監督時代の愛弟子で、昨季はJリーグ記録の17試合でクリーンシートを達成した守護神ランゲラックに言及している。
 
「ミッチ(ランゲラックの愛称)は傑出した成績を残している。彼は本当に日本での生活に適応していて、幸せそうだ。彼のような質の高いGKを持つことは、このリーグでも確かに助けになる。他のオーストラリア人では、ジョシュア・ケネディは、あのクラブで印象に残った最初の選手だね。ミッチも間違いなくクラブに遺産を遺すだろうね」

  そのうえで連覇が期待されながら昨季は9位に終わった自軍については、「今年は違う」と、巻き返しへ意欲を見せている。

「昨季我々はフルスケジュールでプレーしたし、ACLもあった。そんな過密日程のなかで、私たちが望んでいるサッカーのやり方では、レベルを維持することは難しかった。ただ、何もかもが一息つく時間がなかった昨年に対し、今年は回復する時間があり、シーズンを通して自分の道を歩むことができる。我々にとって最も重要なことは、ゲームに一貫性を持たせることだ。昨年は、選手を守るためにチームをローテーションしすぎてしまった。今年はもう少し一貫性を求めていく」

 あらゆる意味で「出直し」となる今季、横浜は覇権奪回なるか。26日の開幕戦ではいきなり、その覇権を明け渡した因縁の敵、川崎フロンターレと激突する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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