王者川崎、期待の新戦力たちの公式戦デビューは?「結果でチームに貢献できたことはとても嬉しい」遠野大弥は決勝弾をアシスト

2021年02月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

シミッチ、塚川、橘田もデビュー

「勝ち切れたのは良かった」と安堵する遠野。J1初ゴールにも期待が膨らむ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[ゼロックス杯]川崎3-2G大阪/2月20日(土)/埼玉スタジアム2002

 Jリーグ開幕を告げる風物詩、富士ゼロックス・スーパーカップが2月20日に埼玉スタジアム2002で行なわれ、川崎フロンターレが3-2でガンバ大阪を下し、今季一冠目を獲得した。

 川崎は、昨季に記録的な勝利をもたらした4-3-3で試合に臨む。変化は、大島僚太がメンバーを外れたほか、新加入MFのジョアン・シミッチがアンカーの位置で先発した。

 立ち上がりはガンバ大阪に押されるものの、上手く対応すると、9分に得た右CKからシミッチが挨拶替わりの強烈なヘディングシュートを放つ。これは相手GK東口順昭のビッグセーブに阻まれるものの、新天地でもコンダクターとしての能力を発揮。鋭い出足で相手ボールを回収すると、長短のパスで左サイドの三笘薫を走らせる。

「チームメイトみんなが快く受け入れてくれて、ここまで最高のスタートが切れています」(シミッチ)と早くもチームにフィットし、ポルトガルのサンタ・クララへ旅立った守田英正の不在を感じさせない出来を披露した。
 
 三笘のゴールで2点をリードしたものの、後半の2失点で同点に追い付かれる苦しいゲーム展開となったが、先手を打つ交代カードで途中出場の選手たちが躍動した。

 シミッチに代わり64分に投入された塚川孝輝は、パスワークにもスムーズに順応。アディショナルタイムに今季から導入された「脳振とうによる交代」でピッチを後にするものの、川崎の中盤になかった高さでもアピール。ほかにも、大卒ルーキーの橘田健人や、アビスパ福岡への武者修行を終えて復帰した遠野大弥も川崎デビューを果たしている。

 83分に家長昭博に代わって右ウイングでプレーした遠野は、アディショナルタイムに小林悠の決勝弾をアシスト。「(田中)碧から良い縦パスが来たので、最初はワンタッチではたこうかと思った。でも敵が来ていなかったので、上手くターンできて、そこから自分でシュートを打とうと思っていました。でも(小林)悠さんがすごく良い動き出しをしていたので、あとはそこに出すだけでした」とチャンスの場面での落ち着きを語る。

「監督には『思いっきりシュートを打ってこい』と言われていたので、それを意識していたのですが、なかなかうまく行かなかった。ただ、アシストという結果でチームに貢献できたことはとても嬉しいです。もっともっと試合に出続けられるように頑張りたい」

 昨季の福岡で11ゴールを挙げたアタッカーは、ポジションの確保、さらに自分が得意とする中央でのプレー機会を増やすことを目標に掲げた。

 バンディエラ中村憲剛の引退で新たな局面を迎えている川崎は、新戦力がそれぞれ存在感を示す素晴らしいスタートを切ったと言える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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