「エンケのように自殺しろと…」アーセナル守護神レノがSNSで受けた誹謗中傷を告白「馬鹿野郎ばかりだ」

2021年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「心に深く残った」非情なメッセージ

アーセナルの絶対的守護神として君臨しているレノが行き過ぎたSNSの在り方を問題視した。 (C) Getty Images

 日頃から大衆の視線にさらされるプロフットボーラーの切実な訴えだ。

 現地時間2月16日、アーセナルに所属するドイツ代表GKのベルント・レノは、英衛星放送『Sky Sports』のインタビューで、問題視されているSNS上の誹謗中傷について「多くの馬鹿野郎たちがいる」と痛烈に非難した。

 SNSが発展を遂げている昨今、サッカー界では選手や監督が誹謗中傷の的となるケースが少なくない。"母国"イングランドでも試合でミスを犯した選手に対し、ツイッターやインスタグラムで容赦のないメッセージが殺到。昨年12月にはクリスタル・パレスに所属するウィルフリード・ザハが12歳の少年から人種差別的投稿を受けたことを告白し、小さくない物議を醸した。

 そうしたなかで、「ドイツでも、ここ(イングランド)でも、多くの経験をした」と告白したレノは、「心に深く残って、忘れられないものがある」とかつて自身が受けた非情なメッセージを明かした。

「僕がとても酷いパフォーマンスをした試合の後だ。ある男がSNSで、『お前もエンケのように自殺しろよ』と言ってきたんだ。それを読んでから、ここには馬鹿野郎ばかりがいると思ったんだ。それ以来、SNSは見なくなった。たとえ、コメントの全てが良い時でさえも見ない」

【動画】アーセナル公式が厳選した名手レノのスーパーセーブ10選!
 かつてドイツ代表GKとして活躍しながらも、うつ病を患った末に2006年に32歳の若さで自ら命を絶ったロベルト・エンケ。そんな悲運の名手をもけなしたメッセージに心を痛めたというレノは、「(SNSは)必要ない。時間の無駄なんだよ」とキッパリと断言した。

「コンピューターやスマホの後ろに隠れて、人が気分を悪くすることばかりをやってるフェイクな人間が山ほどいて、画面は人種差別や家族への罵声に溢れている。そんなの見る必要がない。人生に影響を及ぼすし、何の意味があるんだ?」

こうしたレノのような声が、後を絶たないSNSの問題の改善に繋がることを祈るばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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