マンU戦士マルシアルが悪質な人種差別被害に。「世界の大スターが…」諸悪の根源断絶へ元英代表は大胆提案

2021年02月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

これが初めてではない

マルシアルがSNS上で、悪質な人種差別被害に遭った。(C)Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッド所属のフランス代表FWアントニー・マルシアルが、SNS上で陰湿な人種差別被害に遭っている。英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』が伝えている。

 マルシアルは現地時間2月14日、19位に沈むウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンとのアウェーゲームに先発出場。ただ、得点は奪えず66分に途中交代すると、チームも1-1に終わり、手痛いドローとなっている。問題行為が散見されたのはこの後のことだ。

 マルシアルのインスタグラムには、人種を中傷するコメントが書き込まれ、なかには猿の絵文字を大量に張り付けたものまで。今季から再び9番を背負いエースとして期待されながら、ここまで4得点に留まるなど、調子がいまひとつ上がらないことに向けた、一部の悪質なユナイテッドファンからの当てつけと考えられる。

 なお、マルシアルが被害に遭ったのはこれが初めてではなく、チームメイトのマーカス・ラッシュフォード、アクセル・トゥアンゼベら、他の黒人選手も同様の問題に悩まされている。
 
 最近の事件続発を受け、サッカー関係者は被害を食い止めるために、ソーシャルメディア企業に意見書を提出。それに対し、インスタグラムは「より厳しい罰則を課す」と態度を示している。

 また、先週末には、自身も被害に遭っていた元イングランド代表FWガブリエル・アグボンラホールが、プレミアリーグの選手たちにソーシャルメディアのボイコットを呼び掛け。そして自らもツイッターアカウントを削除したうえで、見解を述べている。

「何か大胆な行動が必要なんだ。人々は私がSNS上にいないことを気にしていないだろうが、プレミアや世界の大スターがツイッターをオフにしたら、考えるようになるだろうからね」

 一向に減らない悪質行為。諸悪の根源を断つためには、程度はあるにせよ、大胆な行動も必要なのかもしもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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