【日本代表】「モンゴルは鎖国状態」異例の“国内アウェー戦”の背景を反町委員長が説明。海外組招集は…

2021年02月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ミャンマー戦に関する一部スポーツ紙の報道は否定

反町技術委員長が異例の決定の裏側を語った。※写真は松本の監督時代。写真:徳原隆元

 日本サッカー協会(JFA)は2月10日、オンライン上でメディアブリーフィングを実施。急遽日本開催となったモンゴル戦に詳しく言及した。

 JFAはこの日、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、モンゴルサッカー連盟と協議の結果、3月30日のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼アジアカップ予選の開催地をモンゴルからフクダ電子アリーナへの変更を発表。これに対し、反町康治技術委員長はモンゴル国内の現況も明かし、今回の決定までの経緯を説明した。

「モンゴルはそんなにたくさん感染者はもういない。それで(その状態を保つために)完全にブロックし、ほとんど鎖国状態にしているような状況というのは聞いている。色々と第三国とかも当たったと思うが、なかなか今のこの状況で難しかったはず。そうした場合に、日本は医療関係等もしっかり対応できるというのもあり、日本でやるのがいいのではないかと考えたのではないか。そこはあくまでも推測だが」

 フクダ電子アリーナで開催されることについては、「向こうが決めたことなので分からない」と前置きしつつも、理由のひとつと考えられる「金銭面」を挙げた。

「例えばどこでやったらいくらかかるとか、費用の問題。そういう意味では成田空港に近く、東京のど真ん中よりも千葉のホテルの方が少し安いかもしれないので、こちらからはこういうのがあると、ある程度話をした。それ以上のことは全くノータッチ」

 そのうえで気になる海外組の招集は、難しいと話す。
 
「難しい情勢であることは間違いない。これはヨーロッパの国や州、市によっても、日本をどういうリスク国としているのかは違う。今は我々欧州拠点があるのでそこと連携をしながら、自クラブに帰った場合どれくらい自主的な待機・隔離をするのかっていうのは、一通り調べていかないといけないと思っている。そういう資料を整えてほしいってことは話をしている」

 また、国内でのクーデターが問題となっているミャンマーとの試合(3月25日/日産スタジアム)にも言及した。

「コロナ関係だけでなく、そうした政治的な事情でというのは、少し驚いているというか、難しい状況だなと思っている。ただ、あと1か月とちょっとでミャンマー戦を迎えるわけなので、某スポーツ紙には(ミャンマー側と)全く連絡を取れていないというような報道も出ているが、ちゃんと連絡は取れている。そうしたなかでサッカーのみならず、スポーツの立ち位置だとか、そういう情報はもらっている」

 通常はあり得ない自国開催でのアウェーゲーム。コロナ禍がまたしても、異例の状況を生み出している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事