「天才的な一撃」鎌田大地の“50m超”ロングパスを現地記者が絶賛!「タキシードを着てフィールドに立っている」

2021年02月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

ホッフェンハイム戦で2ゴールに絡む

リーグ4位に浮上したチームで、好調な攻撃陣を支えている鎌田。C)Getty Images

 現地時間2月7日に行なわれたブンデスリーガ第20節で、長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトはアウェーでホッフェンハイムに3-1で勝利を収めた。

 日本人選手はともに先発し、それぞれ長谷部が73分、鎌田84分までプレー。特に鎌田は、2ゴールに絡む活躍で勝利に貢献している。

 フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は、試合後のインタビューで「ダイチは今日とても良かった。試合開始の瞬間から彼に望んでいたことを実行に移してくれたし、天才ぶりをそのプレーで示していた。ボールによく触り、違いを生んでいた」と称えた。

 また、現地メディア『hessenschau』のシュテファン・レイヒ記者は、鎌田が起点となった3点目のパスを、「今シーズンで最も美しいパスだった」と絶賛している。

 65分、鎌田は自陣でボールを受けると、すかさず敵陣左サイドに走り込むMFフィリップ・コスティッチの足もとにピッタリと収まる50メートル超のロングパスを通す。コスティッチはそのままエリア内に侵入し、DFを振り切って中央のクロスを送り、FWアンドレ・シウバが頭で押し込んで勝利を決定づける3点目を奪った。
 
「ここ数年、メスト・エジル(現フェネルバフチェ)のように足が速くパスのセンスに優れた選手はほとんどいなかった。だが、今の鎌田はそうだ。何もかもがシンプルでリラックスして、それでいてエレガント。タキシードを着てフィールドに立っていてもおかしくなかった」

 ぞしてレイヒ記者は、鎌田を元ドイツ代表の天才MFに例えただけではなく、鎌田の在り方についてもこのように綴っている。

「ある人から見たら、それは優雅ではなく、"ユルい"選手の振る舞いに見える。エジルもそうだった。鎌田は彼に似ている。時にフィジカル面での弱さを指摘し、ボディランゲージの少なさを叩くような声もあるが、そういうタイプではないのだ。あのようなパスを出している限り、彼はセンターサークルに置いた折りたたみいすに座って試合を過ごすことだってできた」

「コスティッチに送ったパスはどんなものだった? 本当に素晴らしく美しいものだ。敵選手をかわし、ノールックで自分の走る方向に逆らい、フィールドを斜めに50メートルほど横切って、コスティッチの足首に収まるようなパス。受けた方は素晴らしく自由なスペースを得て、イキイキと攻め込んでいった。鎌田の天才的な一撃が、ホッフェンハイムのすべてをフィールドから消し去った」

 フランクフルトは公式戦9試合負け無しでリーグ3連勝を記録しており、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場圏内の4位をキープしている。この好調を支える柱のひとつに、背番号15の存在があることは間違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】鎌田から50m超のロングパスはピタッとコスティッチの足元へ! フランクフルトの華麗なカウンター攻撃はこちら
 

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