自陣からつないで組み立てようとする意図は痛いほど伝わってきたが…
札幌戦で1-4の敗戦を喫した浦和。今後のチームづくりに注目だ。写真:田中研治
浦和レッズは沖縄県でのトレーニングキャンプ最終日となった2月7日に、現時点での完成度の差を認識させられることになった。北海道コンサドーレ札幌とトレーニングマッチを行なうと、45分×3本のトータルスコアは1-4だったが、札幌が決定力をかなり欠いた印象のある試合内容で3点差をつけられた。
立ち上がりから、浦和のゲーム運びは不穏だった。自陣からつないで組み立てようとする意図は痛いほど伝わってきたが、試合後に西川周作がリカルド・ロドリゲス監督から「ゴールを奪うためのつなぎであって、つなぐことが全てではない」という言葉を与えられていると話したように、あくまでもそれは相手ゴールをより奪いやすくするためのもの。自陣に相手を引き付けることで、敵陣の"人口密度"を減らしてアタッカーたちがスペースのある状態で仕掛けることを実現するためのものだ。しかしながら、ボールを失わないようにしようとするあまり、中盤の選手までどんどん下がってしまうと前線は孤立。そして、無理のある縦パスは次々にカットされて、札幌の波状攻撃を受けることになった。
この構図は、ポゼッション主体のサッカーを構築しようとするチームが、その過程の初期に必ず通る道だ。それこそ、札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いて4シーズン目だが、やはり初期には似たような苦しい状況があったし、そもそも浦和は2012年から5シーズン半、そのペトロヴィッチ監督とポゼッションサッカーに取り組んだ経験がある。2年目の13年は、リーグ34試合で56失点して「降格してもおかしくない数字だ」と指揮官が選手たちに伝えたこともあった。
立ち上がりから、浦和のゲーム運びは不穏だった。自陣からつないで組み立てようとする意図は痛いほど伝わってきたが、試合後に西川周作がリカルド・ロドリゲス監督から「ゴールを奪うためのつなぎであって、つなぐことが全てではない」という言葉を与えられていると話したように、あくまでもそれは相手ゴールをより奪いやすくするためのもの。自陣に相手を引き付けることで、敵陣の"人口密度"を減らしてアタッカーたちがスペースのある状態で仕掛けることを実現するためのものだ。しかしながら、ボールを失わないようにしようとするあまり、中盤の選手までどんどん下がってしまうと前線は孤立。そして、無理のある縦パスは次々にカットされて、札幌の波状攻撃を受けることになった。
この構図は、ポゼッション主体のサッカーを構築しようとするチームが、その過程の初期に必ず通る道だ。それこそ、札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いて4シーズン目だが、やはり初期には似たような苦しい状況があったし、そもそも浦和は2012年から5シーズン半、そのペトロヴィッチ監督とポゼッションサッカーに取り組んだ経験がある。2年目の13年は、リーグ34試合で56失点して「降格してもおかしくない数字だ」と指揮官が選手たちに伝えたこともあった。
このトレーニングマッチでも4失点のうち2点を自陣でのミスから奪われ、さらに5ゴール以上奪われてもおかしくないだけのピンチを招いていた。まさに「つなぐことが全て」になったかのような自陣での危険なパス回しから、相手に決定機を与えてしまう姿は少し当時を思い出させた。
【J1】各チームの2021年シーズン予想フォーメーション