タッチ数「23回」の衝撃…ヘタフェは何のために久保建英を獲得したのか

2021年02月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

2人を起用することで自慢の守備力が…

この久保の特長が活かせるのはボールを持ってこそだ。 (C)Getty Images

 現地時間2月6日に開催されたラ・リーガ第22節のセビージャ戦で、ヘタフェの久保建英は4試合連続のスタメン出場を果たした。

 開始数分は4-2-3-1の左サイドハーフ、以降は得意の右サイドでプレーした久保は、セビージャに押し込まれる展開のなか、なかなかチャンスを作り出せず。前半終了間際に、ドリブルでゴール前に持ち運んでパスを送り、MFネマニャ・マクシモビッチの惜しいシュートに繋げたのが唯一の見せ場だった。

 59分には、敵MFルーカス・オカンポスの足を踏み付ける危険なファウルで一発退場となったCBジェネの位置にDFエリック・カバコを補填するため、久保はベンチに下がった。数的不利となったチームはその後に3点を奪われ、0-3の完敗を喫している。

 データサイト『Whoscored.com』によれば、この日の久保のタッチ数は、「23回」のみ。59分で退いたとはいえ、驚くほど少ない。もっとも、セビージャにポゼッションで圧倒されたヘタフェは、ボールを奪っても前線にロングボールを放り込む形に終始したため、他のチームメイトも軒並みタッチ数は少なかった。

【動画】久保建英も抗議した問題の一発レッド&両指揮官が言い争って退席となるシーンはこちら
 ただ、久保はボールプレーヤーであり、ボ―ルを持てなければ、そのテクニックや創造性の活かしようがない。空中戦で競り合ったり、敵のボールを追ったりする仕事なら、もっと適した選手がいるだろう。いったい何のために獲得したのか。

 直近3試合のヘタフェは、久保や同時期にバルセロナから加入したMFカルレス・アレニャを先発で使っているにもかかわらず、足下でボールを繋ぐことを放棄し、2人を起用することで自慢の守備力が弱まるという、中途半端な状態に陥っている。

 9日には、久保の保有元であるレアル・マドリーとの一戦が控えている。果たして、ホセ・ボルダラス監督は日本代表MFを再び先発で起用するのか。またロングボールに頼るのであれば、切り札としてベンチに置いておくほうが得策かもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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