「一般的な鎮痛剤だと思って…」アヤックス守護神がドーピングで出場停止が下る! 愛妻の薬を誤飲して騒動に

2021年02月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

CASへの訴えを明言

卓越した技術力と身体能力を利したプレーに定評があったオナナが思わぬ騒動に見舞われている。 (C) Getty Images

 サッカー界屈指の実力派GKが思わぬ騒動に見舞われている。

 現地時間2月5日、エールディビジの強豪アヤックスは、所属するカメルーン代表GKアンドレ・オナナが、ドーピング違反によって12か月の出場停止処分を下されたと発表した。

 現在24歳のオナナは、2015年1月にバルセロナのカンテラ(下部組織)からアヤックスに引き抜かれ、2016年にプロデビューを飾って以来、長く守護神を務めている実力派だ。

 昨夏にはチェルシーへの移籍も囁かれるなど、メガクラブからの注目を集めるオナナだったが、昨年10月に行なわれた検査で世界アンチドーピング機関(WADA)により指定される禁止薬物『フロセミド』が検出され、1年間の活動停止処分を命じられたという。

 この緊急事態に対してアヤックスはクラブ公式サイトに掲載した声明文で、「彼は誤って禁止薬物を摂取してしまった」と、その経緯を説明した。

「10月30日の朝に、体調がすぐれなかったオナナは不調を和らげるために錠剤を服用しようと考え、無意識で以前に妻が処方されていた薬剤『ラシマック』を服用した。つまり妻の薬剤を誤って摂ってしまったことが今回の処分の原因となった。

 我々も、連盟の懲戒機関も、『オナナには不正の意図はなかった』と説明したが、禁止されていない成分を取り入れることを日頃から明確にするという責務がアスリートにあるとUEFAは考えているようだ」

【動画】抜群の身体能力で他を圧倒! アヤックス公式が厳選したオナナのファインセーブ集
 当の本人は、自身のSNSで「この決定を受け入れるつもりはない」とアヤックスとともにスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ訴える考えを明らかにした。

「すべては完全なる人的ミスの結果だ。僕は一般的な鎮痛剤と間違って、妻が持っていた世界反ドーピング機関(WADA)が禁止している物質が含まれる薬を誤って服用してしまった。ただ、彼らの決定を受け入れることはできないし、これは過剰で公平性のあるものではないと考えている。

 僕はプロになってからずっとドーピングに強く反対する立場を取り、不正を強く非難してきた。それに僕はここ4年間でオランダのベストゴールキーパーになり、過去3年でアフリカのベストゴールキーパーに選ばれた。だから、ドーピングを利用してまでこのキャリアをさらに輝かしいものにする必要がないことを強調したい」

 さらに「僕は大好きなサッカーをしてチーム助けたい」と語ったカメルーン代表GKは、「無実と身の潔白を証明するために頑張るよ」と意気込んでいるが、彼の無実は認められるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

次ページ【動画】抜群の身体能力で他を圧倒! アヤックス公式が厳選したオナナのファインセーブ集

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事