「決して容認できない」長友&酒井所属のマルセイユ、辞任表明のヴィラス・ボアス監督を怒りの解任!

2021年02月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「早くここを出て行きたい」と記者会見で発言

“爆弾会見”から数時間後に解任が発表されたヴィラス・ボアス監督。(C)Getty Images

 日本代表DFの酒井宏樹と長友佑都が所属するリーグ・アンのマルセイユは、現地時間2月2日、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督の解任を発表した。

 ヴィラス・ボアスは、3日に控えているランス戦の前日記者会見で"爆弾発言"。「クラブに辞表を提出した。今は返事を待っている」とぶちまけたのだ。

 特に怒りを露わにしたのが、1日にクローズした移籍市場におけるクラブの動きだ。マルセイユは、スコットランドの強豪セルティックからDFオリビエ・ヌチャムを今シーズン終了までのレンタルで獲得したのだが、これは指揮官がフロントに「ノー」を突き付けた案件だったという。

「(ヌチャムの加入を)私はウェブサイトを通じて知った。獲得について尋ねられて、私はノーと言った。候補者リストにいたプレーヤーではない。フロントは、私に最終決定権を委ねなかった」

 さらにポルトガル人指揮官は、「金はいらない。ただ、クラブを去りたい。もし(辞表が)受け入れられなかったら仕事を続けることになるが、今はもうここにいる意味はない」と語り、報道陣を騒然とさせた。
 
 そして数時間後、マルセイユはただちにヴィラス・ボアスの更迭を発表した。怒りを隠しきれない様子が、声明からも伝わってくる。

「オリンピック・ド・マルセイユはアンドレ・ヴィラス・ボアスの解任を発表する。この決定は、クラブとそこで日々働くスタッフに深刻なダメージを与える態度の繰り返しから、避けられない決定だった。

 本日行われた記者会見での発言は決して容認できない。今冬の移籍ウインドーでクラブに行なわれた物事は、すべて歓迎されているものだ。ヴィラス・ボアスに対しては、懲戒手続きを経て、制裁も検討される」

 マルセイユでは先日、暴徒化したサポーター約250人がクラブハウスに詰めかけ、警察が出動する大騒ぎが起きたばかりだった。

 現地メディアによれば、ランス戦はトレーニングセンターの責任者であるナセル・ラルゲ氏が指揮を執る可能性があるという。また、早くも後任にはラファ・ベニテス氏の名前が浮上しているようだ。

 前代未聞のトラブルに見舞われているマルセイユ。酒井や長友にも少なからず影響を与える大騒動に衝撃が広がっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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