「序列を落としている」南野拓実が除外される可能性も!? リバプールの新CB獲得で起きる“リスク”とは?

2021年01月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

頼みの綱だったマティプも戦線を離脱し…

今シーズンは満足な出場機会を得られていない南野は、チームから一時的に外される可能性が浮上している。 (C) Getty Images

 ヨーロッパにおける移籍市場のデッドラインデーが迫っている。

 新型コロナウイルスの影響で財政状況が逼迫している各クラブの動きが鈍く、例年に比べて大物の移籍が少ない今冬の移籍市場。しかし、締切間際にリバプールが動きを見せようとしている。

 37年ぶりのトップリーグ連覇を目指しているリバプールだが、その足取りは順調とは言い難い。その原因のひとつとなっているのが、故障者が相次いでいるCBだ。

 シーズン序盤にフィルジル・ファン・ダイクとジョー・ゴメスというレギュラーが長期離脱を余儀なくされると、ボランチからセンターバックへコンバートされたファビーニョも疲労の色が濃く、頼みの綱だったジョエル・マティプも先のトッテナム戦で靭帯を損傷し、中長期の離脱は免れられない見込みだ。

 そうした危機的状況のなか、ユルゲン・クロップ監督の起用法にも苦悩が垣間見える。現地時間1月31日に開催されるウェスト・ハム戦では、中盤からジョーダン・ヘンダーソンをコンバートし、ナサニエル・フィリップスとコンビを組むことが濃厚だが、そうなればプレミアリーグの21試合で13組目のCBコンビとなる。

 あまりに安定しない状況にクロップ監督は、29日に開かれた会見で、「我々はトライすることになるし、いつだってトライしている」と補強の可能性を示唆した。

「何かが起きるまで何も言うことはない。ただ、昨日のシチュエーション(マティプの離脱)により、状況はより簡単ではなくなった。しかし、我々は正しいことをしようと心がけている」

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 すでに獲得が囁かれている新CB候補はいる。アーセナルでほぼ戦力外の状態にあるドイツ代表DFのスコドラン・ムスタフィやニューヨーク・レッドブルズに所属するアメリカ代表DFのアーロン・ロングらは、「現実的な候補者(地元紙『Liverpool Echo』より)」として有力視されている。

 だが、新CBを獲得するのは、小さくないリスクも伴うようだ。『Liverpool Echo』によれば、リバプールは新加入選手を迎え入れるためには、すでに満たされているホームグロウン枠外の選手登録17人の中から誰かを外さなくてはならないという。

 同紙は、「チームは長期離脱中のファン・ダイクがシーズンの終盤に復帰することを見込んでいる」と仮定し、新CB獲得の際に生じる再編成の可能性を示唆。チームから外されるかもしれない選手たちをリストアップし、その中で今シーズンにコンスタントに出場機会を得られていない南野拓実も選んでいる。

「CBからはピッチの反対側に位置するタクミ・ミナミノも可能性がある。先月のクリスタル・パレス戦からわずか6分間しか出場機会を得られていない日本代表は、明らかに序列を落としている。仮に今後もクロップが彼を利用せず、他に攻撃のオプションが手元にある場合は、そのリスクを懸けられるだろう」

 そのほかには、コスタス・ツィミカスやアドリアン、ディボック・オリギ、ジョエル・マティプ、ナビ・ケイタなどを選出した同紙は、ファン・ダイクをリハビリに専念させるために外される可能性も示唆したうえで、「クロップが月曜日の期限までに克服しなければならないのは、正しい選手を見つけるだけではない」と綴った。

 果たして、リバプールはいかなる決断を下すのか。いずれにしても、残された時間は多くない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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