「主将と“元選手”だぞ」ジェコとサンチェスの“格差トレード”案浮上にロマニスタは嘆き!「自殺行為だ…」

2021年01月29日 ワールド

監督と衝突して放出候補に

ジェコ(左)とサンチェス(右)の電撃トレードは成立するのか。(C) Getty Images

 新型コロナウイルスのパンデミックで経済的な打撃を受け、どのクラブも大金を投じて補強に動くことができていない。その中でひとつの改善策となるのがトレードだ。

 イタリア・メディアは1月28日、インテルとローマがアレクシス・サンチェスとエディン・ジェコのトレードを交渉中と報じた。インテルのピエロ・アウジリオSDとローマのチアゴ・ピント新GMが同日に会談している。イタリア衛星放送『Sky Sport』によると、ローマから提案したという。

 ローマは先日からジェコの処遇が取りざたされてきた。昨季も衝突が報じられたパウロ・フォンセカ監督との関係が悪化したからだ。セリエA前節でジェコは招集外となっている。表向きは負傷が理由だが、メディアはフォンセカとの問題が原因と報じた。27日には、ジェコがチーム練習に復帰可能としたにもかかわらず、指揮官が別メニュー調整を指示したとも報じられている。

 当然、ジェコはこの冬の去就が注目されるようになった。ただ、年俸750万ユーロ(約9億4000万円)とサラリーが高額で、3月に35歳となるベテランの獲得に動くクラブは少ない。一部プレミアリーグから関心があるようだが、ジェコ本人はビッグクラブ以外を考えていないと言われる。

【PHOTO】2021年冬の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介!
 そこで浮上したのが、以前からジェコを熱望するアントニオ・コンテ監督が率いるインテルとのトレード。クラブ売却の可能性も報じられるインテルは、補強に投じられる資金がない。だがトレードであれば、コンテが望むジェコを手に入れられる。

 そして、年俸700万ユーロ(約8億8000万円)と似た金額のサンチェスがトレード相手に挙がった。ただ、直近で国外からイタリアに移籍してきたサンチェスのサラリーには税金面の優遇がある。トレードの場合、インテルの支払い負担が増すため、この点の調整が必要と報じられている。

 いずれにしても、大型トレードが実現するのか注目されるところだ。『Gazzetta dello Sport』紙や『Corriere dello Sport』紙、その提携メディアが報じたところによると、SNSでは様々なファンの声が寄せられている。インテルファンは好意的に、ローマファンは否定的に見ているようだ。

「すぐサインすべき」
「見たことない、もっとも非論理的取引」
「本当なら(インテルCEOジュゼッペ・)マロッタに娘をあげる」
「ローマにとってはスポーツ的な意味での自殺だ。マロッタの傑作」
「似た状況でアタランタはパプ・ゴメスを国外へ。ローマは?重圧に屈して非生産的取引」
「ローマに来て最初の交渉が主将と元選手のトレードじゃ、ピントGMは正しくスタートと言えない」
「こんなにビビっときたのは(クリスティアン・)エリクセン加入以来。だから気をつけたほうがいいな」

 首位ミランを2ポイント差で追う2位インテルと、そのインテルに4ポイント差の3位につけるローマ。上位を争う強豪同士の交渉の行方から目が離せない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事