「ギリシャの天井を打ち破った」香川真司の移籍は“ベルバトフ超え”の過去最大! 現地メディアは熱狂「日本のスターは歴史に名を残せる」

2021年01月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「アジアで最も有名なアスリートのひとりだ」

PAOKと一年半の契約を結んだ香川。背番号は愛着のある「23」に決まった。

 スペイン2部サラゴサとの契約を解除した昨年の10月以降、無所属の状態が続いていた香川真司の新天地がついに決定した。

 現地時間1月27日に、ギリシャ1部の強豪PAOKと2022年夏までの1年半の契約を結んだことが発表された。香川にとっては、ドイツ、イングランド、トルコ、スペインに続く欧州5か国目の挑戦となる。

 31歳になったとはいえ、ドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドというビッグクラブでプレーし、ブンデスリーガ連覇やプレミア制覇を経験した実績十分のMFの加入にギリシャは沸いているようだ。

 地元メディア『Sportime』は、「PAOKが天井を破った」として、クラブ史上最大の移籍であると伝えている。

「PAOKはビッグディールを完了させ、大騒ぎとなった。さまざまな声があり、香川の獲得は核爆弾を投下したようなものだ。地球のあらゆる場所で声が聞こえる」

 そして、「PAOKの利益は計り知れない」として、2015-16シーズンに1年だけプレーした元ブルガリア代表FWのディミタール・ベルバトフを引き合いに出し、それを超える移籍になると伝えている。

「ブランド名のレベルではギリシャの天井を"突き破り"、(SNSなどの)コミュニケーションチームの規模と現在の基準で考えれば、クラブの歴史上誰もが認める最大の移籍、つまりディミタール・ベルバトフのそれを"直撃"した」

 記事は、「日本のスーパースターは、アジアで最も有名なアスリートのひとりだ」と綴り、現地サイト『433』のインスタグラムに掲載されたPAOKのユニホームを着た写真は、50万人以上が「いいね」をし、数10万人がウェルカム動画を見たと伝えている。

【動画】クラブ公式で移籍の理由などを語る香川真司
 さらに、「チームを背負って、新たな"黄金時代"に導くのに理想的な選手で、まだ31歳。現在、ギリシャで違いを生んでいるヴィエイリーニャ(PAOK)やマテュー・ヴァルビュエナ(オリンピアコス)は、それぞれ35歳と36歳で、楽しみ続けている」とし、年齢は問題とないと強調。ただ、「香川の場合は特別であり、それに見合った扱いが必要だ」と指摘し、17試合で4ゴールに終わったベルバトフの二の舞いにならないことを案じた。

「ベルバトフがギリシャに来たとき、PAOKは彼を適切に管理していなかった。当時のチームの環境には、彼を最大限に活用するための基盤がなかった」

 香川と同じくマンチェスター・ユナイテッドでもプレーしたストライカーの"失敗"を例に挙げつつ、『Sportime』はこう締めくくっている。

「周りのチームメイトは、香川を最大限に活用するために、彼に賭けなければならないことを知っている。MFとして鍵を与え、新しいホームで快適にプレーさせる必要がある。それを正しく行えば、日本のスーパースターは、おそらくチームの歴史に消えることのない痕跡を残すことができるだろう」

 大きな期待が懸けられている香川は、ギリシャのファンを熱狂させることができるか。新たなチャレンジの幕が開けた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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