チアゴはリバプールには“贅沢品すぎた”!? 現地で指摘される王者の問題点「才能のある選手なのは間違いないが…」

2021年01月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

チアゴが本領発揮に至らない理由

リバプールで継続的にプレーが出来ていないチアゴ。彼が活躍できていないわけをOBが指摘した。 (C) Getty Images

 37年ぶりのトップリーグ連覇を目指すリバプールが苦しんでいる。

 昨年12月19日のクリスタル・パレス戦(7-0)を最後にプレミアリーグでは4戦未勝利と足踏みの続くレッズは4位に後退。さらに年明けに行なわれたその4試合を通じてのゴール数はわずかに「1」と深刻な得点力不足にも悩まされている。

 大願成就に向け、今がまさに正念場と言えるユルゲン・クロップ監督のチームにあって、その存在意義を問われているのが、チアゴ・アルカンタラだ。

 昨夏に2200万ユーロ(約27億5000万円)+800万ユーロ(約10億円)という高額な移籍金で雇われたスペイン代表MFだが、相次ぐ故障や新型コロナウイルス感染などで出遅れ、継続的なプレーをできずにいる。

 現地時間1月17日に行なわれたマンチェスター・ユナイテッド戦(プレミア第19節)では、守備では両チームトップの7回のインターセプトと5回のボール奪取を記録して小さくない貢献をしたものの、攻撃面では味方とパスが合わない場面が散見した。

 いまだ本領を発揮しきれずにいるチアゴに「彼のプレーはリバプールのプレースタイルに合っていない」と厳しい意見を飛ばす人物がいる。元ドイツ代表MFのディトマール・ハマンだ。
 
 かつてリバプールとマンチェスターシティに在籍し、プレミアリーグを熟知するハマンは、英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』で、「チアゴは良い選手で、スキルのある選手だ」と前置きしつつ、こう投げかけた。

「彼はスローダウンさせてしまうんだ。それはリバプールのスタイルではないだろう。チームには過去にハードワークできるミッドフィルダーがいたが、彼らはチアゴほど上手くはなかった。彼らは違うスタイルのフットボールをしているのさ」

 これに同調する識者もいる。同メディアでジャーナリストとコメンテーターを務めるエイドリアン・ダーラム氏だ。彼はチアゴの現状をこう分析している。

「チアゴはとても才能のある選手なのは間違いない。素晴らしいキャリアを積んできている。だが、シーズンが終わるころには30歳になる。そんな彼の今がベストだと言えるかい? 私はそうは思えない。ほとんど何も見せていないからね。

 彼のプレーは丁寧で、パスもそつなく繋げる。だけど、結果的には何も好影響をもたらしていない。なぜか? 彼は今のリバプールには豪華すぎるというか贅沢品なんだ。何よりも求められるハードワークも、走りやタックルもしない。そして時に求められている身体を張ったプレーもない。クロップの提唱するヘビーメタルなサッカーからその良さを奪ってしまうんだ」

 手厳しい識者たちからチームとのプレースタイルの違いを指摘されたチアゴ。リバプールが再び勢いを加速させるためには、このベテランMFの適正な使い方を見出す必要がありそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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