【群馬|新体制】絶対エース大前ら主力の多くが残留!奥野体制2年目は「上昇喜流」に乗れるか

2021年01月16日 伊藤寿学

課題の守備には畑尾、藤井という実績のあるプレーヤーを獲得

新加入会見を行なった群馬。下段左から北川柊斗、久保田和音、高木彰人、吉永昇偉、奥村晃司、高橋勇利也。上段左から中田湧大、畑尾大翔、奥野僚右監督、藤井悠太、一木立一。(C)THESPA

 1月16日、ザスパクサツ群馬が新加入会見を行ない、2021シーズンをスタートさせた。群馬はJ2に昇格した昨季、奥野僚右監督1年目で19位という結果だった。奥野体制2年目となる今季、昨季の土台を生かして、J2残留そして飛躍を狙っていく。

 昨季は監督が交代し、選手が大きく入れ替わったなかでシーズン序盤こそ低迷したが、シーズン終盤の6試合は5勝1分と無敗でフィニッシュ。クラブ史上最多の「15勝」「勝点49」をマーク。積み上げてきたポジショナルスタイルが最後に結実した形となった。

 今オフのポイントは「継続」だった。予算規模の小さい群馬は例年、活躍した主力選手が引き抜かれてセンターラインが崩れるケースが多かった。今オフも昨季ブレイクした岡村大八(札幌へ)、飯野七聖(鳥栖へ)の若手ふたりが移籍して不安がよぎったが、絶対エースの大前元紀、若手有望株の田中稔也、中盤の要・岩上祐三ら主軸が揃って残留を決断した。

 松本大樹強化本部長によると、奥野監督の続投が決まった直後に大前がチーム残留を早々に決めたという。支柱の大前が残った効果もありレギュラー陣が続々と契約更新。昨季のレギュラー11人中、岡村、飯野以外の9人がチームに残る異例のオフとなった。
 
 昨季の課題だった守備には、畑尾大翔、藤井悠太という実績あるプレーヤーを獲得。さらに法政大のCB城和隼颯ら有望大学生のスカウトに成功した。攻撃陣は、北川柊斗、高木彰人というタイプの違うストライカーを補充。戦力は確実に増した。ディフェンスリーダーの役を担う畑尾は「今季は4チーム降格? 『降格』というワードは下向き。常に上を向いて戦っていく」と自信を見せた。

 チームスローガンは「上昇喜流2(2は二乗のマーク)」。奥野監督は「昨季の選手が多くチームに残ってくれて継続した戦いができる。今季は新生ザスパにとってのシーズンセカンド。スローガンの言葉どおり上昇していきたい」と語った。1月中は県内でトレーニングし、2月上旬・中旬の沖縄キャンプを経て開幕戦へ備える。

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取材・文●伊藤寿学(フリーライター)

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