スアレス、最大年俸12億円でユベントスと合意していた! 伊紙が“幻”となった契約の舞台裏をリポート

2021年01月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

破談になったキッカケは――

不本意ながらにバルサを去ったスアレスが次に目指していたのはイタリアだったようだ。 (C) Getty Images

 現地時間1月13日にアトレティコ・マドリーはリヨンからムサ・デンベレを今シーズン終了までのレンタルで獲得したことを発表した。契約を解消していたジエゴ・コスタの代役となるかたちだ。

 ただもちろん、現状でアトレティコの攻撃陣を牽引するのが、ルイス・スアレスであることに変わりはない。今シーズンから加入したウルグアイ代表FWは、ラ・リーガの16試合のうち13試合に出場し、9得点を挙げている。リーグ3位タイの数字だ。

 昨夏に不本意なかたちでバルセロナを去ったスアレスは、その移籍マーケットでユベントスへの移籍が取りざたされもしたが、実際に合意に至っていたようだ。

 1月13日にイタリア紙『Gazzetta dello Sport』が報じたところによると、ユベントスのファビオ・パラーティチSDは、スアレス側と2年契約を結ぶことで合意に達していたことを認めた。年俸は750万ユーロ(約9億4000万円)。ボーナスを含めると、最大1000万ユーロ(約12億5000万円)に達する条件だったという。

 合意が明らかになったのは、パラーティチSDがイタリア検察の捜査で証言したからだ。

 スアレスはユベントスに移籍するうえで、イタリアのパスポートを取得する必要があった。そこでペルージャ外国人大学で必須のイタリア語の試験を受けて合格した。だが、パスポート取得の手続きが選手登録期限までに間に合わないと分かり、イタリアの絶対王者は争奪戦から撤退した。

 その後、スアレスの試験に大きな問題となった。その内容が事前に知らされるという不正が判明したからだ。この事件の捜査が、前述のパラーティチSDの証言につながったのだ。

 報道によると、ユーベは8月30日にスアレス側と合意。しかし、時間が足りない見込みとなり、9月12日から13日にかけ、スアレスの弁護士に獲得断念を通知したという。

 ウルグアイのベテランFW獲得が幻と消えたユーベは、最終的にアトレティコからアルバロ・モラタを獲得した。4年ぶりに復帰したスペイン代表FWは、公式戦でクリスチアーノ・ロナウドに続くチーム2位の11得点と確かな貢献している。

 結果的には、スアレスがアトレティコに、モラタがユベントスに移籍したのは、両クラブにとって正解だったと言えるのかもしれない。

【動画】プスカシュ賞にもノミネートされたスアレスの強烈ヒール弾はこちら

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

次ページ【動画】プスカシュ賞にもノミネートされたスアレスの強烈ヒール弾はこちら

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事