「最後のゴールから3日は何も覚えていない」元ローマ戦士がバルサを破った奇跡の逆転劇を回想!「着替えたことも…」

2021年01月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「熱狂とアドレナリンが出まくった」バルサ戦

伏兵マノラスのヘッドでミラクルを完遂させたローマ。その激闘を知るベテランMFが当時を回想した。 (C) Getty Images

 近年のバルセロナが味わった大きな落胆のひとつが、2017-18シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝での失態だ。2017-18シーズンのCL準々決勝で、第1レグを0-3と落としたローマが、第2レグで4-1と逆転勝利してロマニスタがこの上ない熱狂に包まれた一戦である。

 当事者たちはどのような想いを抱いていたのか。当時、ローマに所属していたラジャ・ナインゴランは、試合終盤から数日間の記憶が「ない」と明かした。

 現地時間1月5日にイタリア紙『Corriere dello Sport』のインタビューで、「今でもローマの路上でファンから復帰を望まれる」と明かしたナインゴランは、「この街で自分が重要な何かを残したということだ」と喜びながら、強敵バルセロナに演じた逆転劇を「最高の瞬間だ」と振り返った。ナインゴランは「最後のゴール以降は真っ暗だった」と振り返っている。

「最後のゴールが決まってからは本当に何もかもが真っ暗だった。何が起きたか、何をしていたのかを全く覚えていないんだよ。あの夜だけでなく、その後の3日間だ。何も覚えていない。誓うよ。閃光だけだ。イメージが混乱している。熱狂とアドレナリンが出まくったんだ。ピッチから出たことも、着替えたことも、ロッカールームでのことも、どう祝ったかも覚えていない」

 熱狂的なサポーターがいるローマだけに、チームは地元で「スクデットを獲得したみたいに祝われた」という。だが、シーズン後、ローマは主力だったアリソン、ケビン・ストロートマンを放出。時を同じくしてチームを追われたナインゴランは、「あっさりと解体されたんだ。それが僕の悔いのひとつだ」と悔やんでいる。
 
 その時に選んだ移籍先はインテル。ローマ時代の盟友ミラレム・ピャニッチも在籍していたユベントスからも誘いもあった中での決断だった。当時、絶対王者からのオファーを蹴った理由についてナインゴランは独特の表現で説明している。

「ユベントスにいけば、僕なんかいらないと言われるだろう。でも、彼らの幹部やSDに聞けばすべてが分かる。彼らは10年、最強のチームだったが、僕は、最強として勝っても楽しくないんだ」

 インテルではローマでのようなインパクトを残せず、この冬のマーケットで昨シーズンに続いてカリアリにレンタル移籍したナインゴラン。ローマ時代の恩師エウゼビオ・ディ・フランチェスコの下で、32歳のベテランMFが、どんなプレーを見せるのかに注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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