310億円の大補強も8位転落。闘将キーンはランパードに“警告”「チェルシーに『忍耐』の言葉はないぞ」

2021年01月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

チェルシーは去年よりも弱い?

不振に陥ったチェルシー。その責任を問われている指揮官のランパードに“闘将”キーンが檄を飛ばした。 (C) Getty Images

 現地時間1月3日に開催されたプレミアリーグ第17節で、チェルシーはマンチェスター・シティに1-3で敗れた。

 前半のうちに3失点したブルース(チェルシーの愛称)は、後半アディショナルタイム2分に1点を返すのがやっと……。結局、為す術なく敗れたチームはここ6試合で1勝1分け4敗と苦しんでいる。首位に立った12月初旬が遠い昔のようである。

 順位も8位まで転落したチェルシー。当然、フランク・ランパード監督に対する風当たりは強くなっている。英衛星放送『Sky Sports』は、プレミアリーグにおける1試合平均勝点が「1.67」と、ロマン・アブラモビッチがオーナーになってからのチェルシーでもっとも低い数字と指摘した。

 過去、成績不振に業を煮やしたアブラモビッチの下でベンチを追われた指揮官は少なくない。それだけに、元アイルランド代表MFロイ・キーンは、ランパードも早急に信頼を回復する必要があるとみているようだ。

 かつてマンチェスター・ユナイテッドのキャプテンとして活躍したキーンは、自身が解説を務める『Sky Sports』で、「チェルシーに『忍耐』という言葉は存在しないぞ。それを理解すべきだ」と、ランパードに警告を発した。

「監督に関しては特に、だ。だからフランクにそれほどの時間が与えられるとは思わない」
 
 補強禁止処分も重なって、チェルシーはコロナ禍にもかかわらず、総額2億2600万ポンド(約310億円)もの資金を投じて今シーズンを迎えた。その背景も踏まえてキーンは、「彼らはカネを費やしたから、巨大なプレッシャーがある」と続けている。

「チェルシーは監督に時間を与えない。それが彼らのDNAと歴史だ。ユルゲン・クロップはドルトムントでタイトルを獲得していた。カルロ・アンチェロッティ、ジョゼ・モウリーニョ、ジョゼップ・グアルディオラには経歴がある。ランパードは(リバプールにおける)クロップほど時間を得られないだろう」

 さらにキーンは「彼らは投資したが、まったく去年より強いように見えない」と懸念を示した。

「選手たちが全力で戻らない。本当に理解できないよ。フランクは心配だろう。心配しなければいけない。エネルギーがなかった。タックルもない。私は、とても心配だね」

 プレミア屈指のご意見番から苦言を呈されてしまったランパードは、この難局をいかに乗り切るのか。その手腕に注目したいところだ。

【動画】310億円の補強も不振…マンチェスター・C×チェルシーのハイライトはこちら

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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