【J1採点&寸評】浦和×松本|浦和が劇的勝利で、開幕から無敗をキープ。単独首位に立つ!

2015年04月04日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

MOMは決勝点の森脇。右サイドを再三に渡って打開した関根も好評価。

【警告】浦和=なし 松本=前田
【MAN OF THE MATCH】森脇良太(浦和)

【試合内容】
 浦和がボールを支配し、対する松本は虎視眈々と数少ないカウンターから勝機を見出す展開に。ホームチームは12分の梅崎の強烈なミドル、31分、54分のズラタンのシュートなどチャンスを作るものの、ゴール前にそびえる"松本山脈"を越えられない。
 
 それでも鈴木、武藤、李を投入して攻勢を強めると、85分、攻撃参加した森脇が左足で約25㍍のミドルをねじ込み、これが決勝点になった。
 
 松本は48分に池元のミドルレンジからのドライブショットがバーを叩いたのが唯一のチャンスだった。1点差を保ち、起死回生を狙ったが、ボールを追う時間帯が長いために運動量が低下し、終盤の逆襲につなげられなかった。
 
 浦和は開幕から負けなしで、加えて3試合連続無失点と守備が安定。昇格組3チームすべてと顔を合わせるなど対戦相手に恵まれた面もあるが、好スタートを切ることに成功した。

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【J1 PHOTOギャラリー】1stステージ・4節
 
【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
終わってみれば、ほとんど危なげなく勝点3を手中に収めた。縦パスを合図に連動して動くなど、チーム全体で「狙い」を共有できていた。あとは前線の選手にゴールが欲しい。
 
松本 5.5
基本的には9人でゴール前を固め、オビナのポストプレーや池元のスピードに懸けた。決して完全なべた引きではなく、全体をグッと押し上げた時にチャンスになる予感は漂った。その「チャンスの手前」での冷静さとプレー精度にこだわりたい。
 
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6
枠内に飛んで来たボールがほとんどなかった。正確なロングフィードで、アウェーサポーターからのどよめきも誘った。
 
DF
4 那須大亮 6
オビナの高さを警戒してラインを高めに設定しつつ、裏のスペースを狙う池元のスピードにも対処。難しいミッションを、リベロとして完遂した。
 
5 槙野智章 6.5
サイドを崩された場面は一度もなかった。力強く堂々としたプレーが印象的で、3本のシュートを放つ。
 
46 森脇良太 7
28歳のラストゲームで、劇的なミドルを捻じ込む。関根とのバランスが最後まで良かった点は、チームとしても大きな収穫だ。文句なしのMOM。
 
MF
24 関根貴大 6.5
対峙した岩沼との1対1は、ほぼすべてで勝った。フル出場を果たして自信を得て、レギュラー獲得へ大きな一歩。
 
3 宇賀神友弥 6
槙野とのスムーズな連係から何度もチャンスを作った。バランスの取り方が上手かった。

8 柏木陽介 5.5
縦パスで攻撃のリズムを作り出していた。しかし開幕前からの負傷の影響で、自ら申告し早々に交代した。
 
22 阿部勇樹 6
槙野や森脇が攻撃参加した際のスペースを確実に埋め、ミスのないプレーでしっかりと引き締めた。

7 梅崎 司 6
立ち上がりの強烈なミドルや縦への突破からの折り返しなどチャンスに絡んだ。連続して脅威を与えたい。
 
31 高木俊幸 5.5
積極性が感じられ、4本のシュートを放つ。さらに周りを活かしたり、活かされたりといった組織としての連動性を高めたい。

FW 
21 ズラタン 6
ポストプレーでボールを失うなどミスも見られた。ただ、必ずチャンスに顔を出すなど攻撃のポイントとして機能し、両チーム最多となる5本のシュートを放つ。初ゴールが決まる日はきっと近い。
 
交代出場
13 鈴木啓太 6.5
ピンチの芽を徹底的に摘んだ。86分に自陣で前田から職人技のようにボールを奪取。鈴木啓太の真骨頂を見た。

19 武藤雄樹 5.5
フリーランを怠らず、さまざまなところに顔を出してボールに良く触れた。連動性をより高めたい。

20 李 忠成 ―
グイグイと前へ推し進むことで、関根や森脇がフリーでプレーできるスペースを作り出していた。

監督
ペトロヴィッチ 6.5
終盤の運動量が課題だった右WBの関根をフル出場させるという選択が、結果的に森脇のゴールにつながった。
 
 
 
 
 

次ページ松本は機転の利いた田中、迫力ある守備を最後まで見せた飯田が及第点。

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