「特別な時間になりました」川澄奈穂美が移籍期間満了でINACを退団。今季無冠で終わった点には「情けない半年間でした」

2020年12月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

契約が切れる年明け以降はNWSLのスカイ・ブルーFCに復帰

チームのムードメーカーとしても瞬く間に溶け込んだ川澄。(C)SOCCER DIGEST

 INAC神戸レオネッサは12月29日、クラブの公式ホームページで、期限付きで加入していた川澄奈穂美が移籍期間終了にともないアメリカの女子プロリーグ(NWSL)スカイ・ブルーFCへ復帰することを発表した。

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 2011年の女子ワールドカップ優勝メンバーでもある川澄は、2008年にINACでなでしこリーグデビューを果たすと、初年度から21試合に出場し、3得点を記録した。13年に退団するまでの6年間で、リーグ優勝3回、皇后杯を4連覇、リーグカップや国際女子サッカークラブ選手権も獲得、2013年には女子サッカーリーグでは初となる国内4冠を達成している。

 その後半年間のレンタルでNWSLに挑戦すると、INAC復帰後の16年に再び渡米しNWSLを主戦場としていた。しかし、コロナ禍の影響で2020シーズンのNWSLは6月末からユタ州で約1か月間の短期トーナメントでシーズンが終了。大幅に期間が短縮されたため、多くの選手たちが新たに活躍の場を求めていた。

 川澄はクラブを通して「今回、期限付きでINAC神戸に在籍しましたが、日本女子サッカーの現状を内側から見ることができ、とても良かったと思っています。また、私が以前在籍していた時にはいなかった選手もいて、新たな仲間とサッカーする日々は新鮮で刺激的でした。もちろん、何年も一緒にやってきた仲間たちと改めてチームメイトとしてプレーできたことも特別な時間になりました」とコメントした。
 
 8月の古巣復帰以降、今季は9試合に出場したが無得点と思うように結果を残せなかった点については、「私自身、この仲間たちとタイトルを取ることを目標にINAC神戸へ戻ってきました。期限付きとはいえ、INAC神戸やタイトルに対する思い入れは強く、絶対に達成させるという気持ちで日々サッカーと向き合っていましたが成し遂げることができず、それどころか私の実力不足で出場機会も少なく、応援してくださっている皆様の期待を裏切ってしまう情けない半年間でした」と振り返った。

 また、来年秋の開幕が予定されている女子プロサッカーリーグ・WEリーグへの想いを込めて「私はINAC神戸を離れますが、これからもINAC神戸を愛する気持ちは変わりません。皆様にも引き続き女子サッカー界を一緒に盛り上げていただけたら嬉しいです。今シーズンも応援ありがとうございました。またスタジアムで皆様にお会いできます日を楽しみにしています」とエールを送った。

 今年は無冠に終わってしまったINACだが、経験豊富なレジェンドが託した想いを来季開幕するWEリーグで表現できるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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