「簡単なチャンスじゃない!」元イングランド代表“9番”が南野拓実の初ゴールを分析「局面での技術が…」

2020年12月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

存在価値を示したプレミア初ゴール

プレミア初ゴールに笑顔を浮かべた南野。そのパフォーマンスをOBも絶賛した。 (C) Getty Images

 リバプールでの2シーズン目を迎えた南野拓実が真価を発揮しつつある。

 開幕当初こそ、17試合で9ゴールをマークしたディオゴ・ジョッタらとの競争に後れを取り、控えに甘んじていた南野。しかし、11月にライバルだったポルトガル代表FWをはじめ、主力選手に故障者が続出したチームの台所事情もあり、出場機会を増やしている。

 今月19日に行なわれたクリスタル・パレス戦では、サディオ・マネのアシストから「自分の気持ちを信じて打った」という渾身の一撃でプレミア初ゴールをゲット。ユルゲン・クロップ監督からも「タキは私が強調しておきたい選手だ。彼は素晴らしい時を過ごしている」と名指しで称賛された。

 プレミア連覇を目指すチームの貴重な戦力となっている南野には、クラブOBのエミール・ヘスキーも太鼓判を押している。

 2000年から約4年間に渡ってレッズの一員として活躍し、9番を背負ったこともあるイングランド代表では、2002年に開催された日韓ワールドカップにも出場するなど62キャップを刻んだ名ストライカーだ。

 そんなプレミアリーグ史に残る名手は、リバプールの専門メディア『ROUSING THE KOP』で、「このゴールは自信になるはずだよ」と南野の初ゴールシーンを分析した。
「あれは決して簡単なチャンスじゃないよ。あれだけ狭いスペースにいる時に、ちゃんと足下でコントロールできるか? そうするためには、局面でのコントロール技術と、そして確実にコースを狙えるシュート技術が優れていなくてはならないからね」

 さらに「これこそ彼が必要としていたものだし、何よりクロップが選手たちを休ませようとする時でも、別の選手が出場してチャンスを掴むことは良いことだ」と語ったヘスキーは、こうも続けている。

「あのゴールは、本当に上手くやりたい、みんなの印象に残りたいと思っている彼にとって何よりも重要な証明となる。彼は十分にやったと思うね。ただ、チームには様々なことが起こっているし、難しい時間は続くかもしれない」

 年末年始にかけて過密日程が続くリバプールだけに、南野の活躍が必要となる時は必ず訪れる。その時に真価を発揮できるかが、競争を生き残るためのカギとなりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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