降格圏目前のアーセナル。不振の責任はファンに!? 元イングランド代表DFが指摘「とてつもない恐怖」

2020年12月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今の選手はとにかくソーシャルメディアを…」

歴史的な不振にあえぐアーセナル。その責任は人気を博するファン・メディアにあるのかもしれない。 (C) Getty Images

 ノースロンドンの名門がもがいている。過去13度のトップリーグ制覇を誇るアーセナルである。

 今シーズンは早くも8敗目を喫しているミケル・アルテタのチームは、降格圏とわずか4ポイント差の15位に低迷。ノルマであるヨーロッパコンペティションの出場権獲得が遠のくどころか、残留争いにも巻き込まれかねない始末で、周囲からの風当たりは日増しに強まっている。

 チームにも覇気がなく、一部メディアでは主力選手と指揮官による内部分裂が報じられるなど、状況が芳しくないガナーズ。そんな名門の不振に興味深い見解を示した男がいる。元イングランド代表DFのマイカ・リチャーズだ。

 かつてマンチェスター・シティやアストン・ビラといった名門でプレーした経験を持つリチャーズは、自身が解説を務めている英衛星放送『Sky Sports』の番組内で、「彼らが弱まっているのは、AFTVの影響があると思うね」と語った。

 彼の言う『AFTV』は、元『BBC』のラジオ番組のパーソナリティーだったロビー・ライル氏が2012年に開設したメディアで、クラブ上層部に対する辛辣なアーセナル・ファンのコメントを掲載することで人気を博している。

 他クラブのファンからも人気がある同メディアを問題視したリチャーズは、その理由を次のように語っている。
 
「私もあのメディアが大好きだし、個人的にはファンだ。しかし、選手にとってはとてつもない恐怖であり、プレッシャーになっていると思うね。動画やサイトをスクロールして、自分の名前が表示されたら誰もが恐怖を抱くし、自信に影響を与えると思う」

 もちろん、意に介さない選手もいるだろう。とはいえ、SNSでの誹謗中傷が横行する昨今、『AFTV』のような人気ファン・メディアの反応を過敏に捉えてしまう選手も少なくないだろう。リチャーズは、こうも続けている。

「最近の選手たちはとにかくソーシャルメディアをよく見ているし、そこでの評判を気にしている。彼らはピッチ上で努力をかさね、日々良くなるようにプレーし続けているが、ファンのネガティブな声をマイナスに捉えてしまうんだ」

 元イングランド代表DFの率直な意見を、ライル氏や『AFTV』、ひいてはアーセナル・ファンはどう捉えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事